2024年9月
うなずきは何のサイン?
親も高齢になり、病院を受診する際、付き添うことがあります。
入院や手術の説明のときは、一緒に説明を聞いてほしいと
親からのリクエストもあり付き添います。
(一緒に聞くほうが親も私もお互いに安心です)
医師の説明を聞いているとき、父はうなずきながら聞いています。
頷いていたから理解しているのかなと後で聞いてみると
きちんと理解していないということがよくあります。
理解できない可能性があると父もわかっているから
一緒に話を聞いてほしいということなのですが。
父だけの話ではなく、人の話をうなずきながら聞くのは、
「話を聞いてますよ」というサインではあるけれど、
「理解しましたよ」というサインではないということです。
仕事でも、伝えたのに、伝わっていなかった。
説明したのに、その通りにしてくれていなかった。
教えたのに、できない。
このようなことはよくあります。
「伝えた」は、相手に「伝わった」ではない。
「説明した」は、相手が「理解した」ではない。
「教えた」は、相手が「できる」ではない。
このことを頭の片隅に置いておくと、
まずは、心のワンクッションになってくれます。
そのワンクッションによって、少し余裕が生まれると、
今以上に、相手をよく見て、相手に意識を向けて、
自分のかかわり方やコミュニケーションの工夫できる部分を
見出すことができるのではないでしょうか。
お互いに理解しあっている未来を見ませんか?
お月見
中秋の名月、その翌日の満月、昨晩のお月さま、3夜連続で月を眺めました。
月光と夜空にかかる雲に秋を感じ、小学生の頃のお月見を思い出しました。
当時、各家庭の縁側や玄関にはお月見のススキやお団子が飾られていて
その横には、地域の子どもたちのために、お菓子(駄菓子)やお団子を置いてくれていました。
子どもには、月より団子。
お菓子をもらいに各家庭を回るのはとても楽しかったです。
田舎なので夜はとても暗く、月明かりの中を子どもたちだけで動き回る行事でした。
そのとき感じた夏の終わりを告げる静かでひんやりした夜気は、今も肌感覚で残っています。
地域の大人たちは、子どもたちに季節ごとにいろんな体験をする場を
つくってくれていたのだとあらためて振り返り、ありがたく思います。
今の子どもたちにもいろんな体験を、特に季節や自然を感じる体験を大事にしてほしいです。