信頼関係を築く「ぺーシング」
先日、病院で検査のため採血しました。
注射針を抜く時、看護師さんが、「パーして、、、パーして!パー!!」
最後の大声で、私に言っているのだと気づきました。
何を言ってるの?私の握りこぶしを見ています。
あっ、そうか!手を開くってことかぁ。(私も鈍い・・・)
その時、思いました。
小さい子供だったら、「パーして」のほうがわかりやすい。
果して、「パーして」は大人に合った言葉なのか??
大企業の社長さんに、看護師さんが「パーして」なんて言うのだろうか?
もし言ってしまったら、どなるのだろう?
大人には子供に使う言葉より、「手を開いてください」。
これで十分伝わるのではないでしょうか。
コーチングでは、相手に合わせることで、安心感を作り出し、短時間で信頼関係を築くために
「ぺーシング」を行います。
みなさんもお客さまにぺーシングしていますか?
小さい子供にも、ビジネスマンにも、耳の遠いお年寄りにも、同じ対応をしているなんてことはありませんか?
お客さまのペースに合わせるのでなく、自分のペースにお客さまを合わさせていませんか?
意識していないと、誰にでも起こり得ることです。
子供の目線に“姿勢”を合わせる。
忙しいビジネスマンの“リズム”に合わせる。
お年寄りが聞き取れるように、ゆっくりはっきりと話す“スピード”を合わせる。
営業先の担当者に、“表情”や“話の内容”を合わせる。
ぺーシングを行ってみるだけでも、お客さまは安心して話せるでしょう。
《ホテルのフロント勤務時代に出会った光景》
チェックアウトで並んでいるお客さまの中に、某エアラインの客室乗務員(FA)さん、背の低い年配の女性がいました。
年配の女性が、FAさんに「あなたの飛行機に昨日私も乗っていたんですよ」と話し掛けました。
すると、そのFAさんは、女性の目の高さまで中腰になって、女性に合わせてゆっくりと頷いたり、
相づちを打ちながら、お話を聞かれていました。
さすが身についたぺーシング。
機内のようでした。