信号待ちセールス・トーク 「聞いてください!」
グルメ雑誌をパラパラと見ていて、半月以上前の出来事をふと思い出しました。
友人と予約したイタリアンのお店へ向かう途中の出来事です。
横断歩道で信号が赤に変わって私達が立ち止まった瞬間、どこからともなくスーッと、
レストランの店員さんらしき人が現れました。
「ちょっと話を聞いてください!今日来てっていうわけじゃないから」と言われ、
思わず心の中で、はい、聞きましょう、と自動的にその人の話を聞く体勢に。
小さなチラシを渡され、ランチのメニューを前菜から順に、ポイントを説明していきます。
「これだけついて1500円。お店はあのビルの2階!今度でいいから来てください」
と交差点の私達が立っている場所と反対側の角のビルを指差した瞬間、信号が青に変わった!
信号待ちの秒数を計算し、時間内に納めた鮮やかなセールス・トークでした。
若くてカッコイイ店員さんでもなく、笑顔がさわやかでもなく、無愛想に近い(言い過ぎかな)
お兄さんでした。
友人は「予約してなかったら、行ってもよかったけどね」と言っていました。
私も特に決まっていなかったら、ふらふらとそのお店に行ってしまいそうでした。
そこは大通りの交差点で、そのお店のある側よりも私達が歩いている側のほうが、
確かに人通りが多く、お店の下の通りでチラシを配るよりも効果がありそうな感じがしました。
ビルの2階というのもハンディと言えますが、ただ単に、お店の下でチラシを配るのではなく、
人の流れを分析してチラシを配る場所を決め、さらに信号待ちの時間をうまく利用しています。
「お店はあのビルの2階」と指を指して示されると、
聞く側は、交差点のどの位置のビルか視覚的にもしっかり捉えることができます。
それに、今も説明されたメニュー内容を思い出せるのが怖いぐらいです。
「8種類もの前菜、パスタソースは8種類から選べる…」など、
印象に残るように同じ数字を繰り返す手法です。
店名は憶えていませんが、場所とメニューと料金はしっかり残っています。すごい・・・。
コーチングには、相手の話を“聞く”という基本のスキルがあります。
しかし、この出来事で、「聞いてください」と相手にリクエストすることも大切だなと思いました。
信号待ちのたった数十秒間に起きた、いろんな角度から考えさせられる出来事でした。
written by hamabata : 2005年10月09日 21:29
