お客さまは何を求めているか? 求めるサービス・レベルは違っても、顧客は去っていく


イート・イン・スタイルのベーカーリーショップが最近増えたように感じます。
「最近、このお店で買ってないよね。久しぶりに買ってみようか」
パンを買って、時間があったので、併設のイート・インのカフェでひと休み。
コーヒーを飲みながら、店内の様子を何気なく見ていました。
奥の厨房から、ひとりのスタッフが出てきました。パンを作っているスタッフです。
お店に置いてあるお客さま用の新聞を手に取ると、また奥へ引っ込んでいきました。
おそらく、休憩時間でしょう。
また、別の厨房スタッフが出てきました。
今度は、客席からよく見えるコーヒー・マシーンで、コーヒーを1杯入れると奥へと戻って行きました。
ああ、今から、厨房スタッフの休憩時間なんだ。
私、お金払って、同じコーヒー飲んでますが・・・。
私が、このお店でパンを買わなくなった理由を思い出しました。
こういうことなんです。少しだけ気分を害するのです。
お客としての私は、このお店に何を求めているか?
はっきり言って、パンを買う、コーヒーを飲む、それ以上のものは求めません。
一流ホテルのようなサービスを求めていません。
スタッフがお客さまの新聞を読もうが、売り物のコーヒーを飲もうが、わざわざクレームを言うほどのことではありません。
自分の大切なエネルギーを使ってまでクレームを言う気なんて、まったくありません。
そこまで、求めていないからです。
常識ある人は、クレームを言うのに、エネルギーを使います。
「何を求めるか?」=「対価」+「エネルギー」
こういう捉え方も考えられます。
しかし、軽く気には障ります。
ベーカリーはここだけではなく、星の数ほどあります。
私は困らないので、このお店で買わなくなるだけです。
よほど美味しいパンでない限り。このお店でしか手に入らない商品でない限り。
そして、私のようなお客さまは、何も言わず、去っていきます。
高いサービス・レベルを求めていなくても、気分を害してまで利用しません。
(私の場合、忘れてしまっていて、また買ってしまいましたが。)
もし、私がベーカリーの経営者だとしたら?
厨房スタッフには、「パンを作ること以外にもあなたの役割がある」という自覚を持たせるでしょう。
目の前の仕事だけが自分の仕事でなく、どんな仕事にも流れがあります。
その流れを理解していれば、自ずと気づくでしょう。
気づかなければ、言います。
自分の仕事を、今以上に価値あるもので、楽しくする方法はいくらでもあります。
どうせ働くのだったら、いきいき働くほうがいいじゃないですか!
スタッフが、いきいきと笑顔で働ける環境をつくる。経営者の役割でもあります。

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