理解するために ことばを使え


詩人・長田弘さんの詩集『死者の贈り物』のなかの
「サルビアを焚く」にこのような一節があります。
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ことばは感情の道具とはちがう。
悲しいということばは
悲しみを表現しうるだろうか?

理解されるために ことばを使うな。
理解するために ことばを使え。
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人の話を聴く仕事をしている私には
特に後半の2行が、心に響いて強く強く刺さります。

長田さんのこの言葉を
人の話を聴くうえでの指針のひとつとしています。

私たちは、言葉は「理解」のためにあると
理解しています。

また、言葉は「相互理解」のためにあると
理解しています。

しかし、相互理解の「相互」の優先順位をよくよく見てみると
仕事や家庭での日常の会話では
「わたしを理解してもらう」が先で、「相手を理解する」が後に
なっていることが多いのではないでしょうか?

相手を理解しようと言葉を使うよりも
自分を理解してもらうことを優先して言葉を使いがちです。

お互いの理解を深めるために言葉を使うならば、
順番を変えるのが大事です。

まずは、相手を理解するために言葉を使う。
(ここを重ねるのがポイントです)
そして、相手を理解したうえで、理解されるために言葉を使う。
この順番だと、理解されるために使う言葉自体が変わります。

順番を入れ替えるだけで、他者理解・相互理解がさらに進み深まります。

今から「理解するために言葉を使う」を意識してみませんか?

そのためのヒントをひとつ。

相手に「好奇心」をもって!

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