学びコラム

コーチング研修と組み合わせた個人コーチング(4)


新人看護師を支援・指導する看護師を対象にしたコーチング研修を実施し、その後、その方々に個人コーチングを行いました。コーチング研修と個人コーチングの両方を受けた方々のお声です。

✦その他、感想

コーチとの対話のなかで、自分自身がたくさんの承認をいただきました。それが毎回私自身のやる気と自信につながり「次回までにこれをやろう」という行動につながったのだと思います

現状の自分をあらためて認識し、今以上に努力し、もっと上を目指せる人材になりたいと今回のコーチング体験・研修を受けて思えるようになった

個人コーチング楽しかったです。病棟とまったく関係のない方なので、自分の意見や思いを正直に打ち明けることができたかと思います。話すだけでもすっきりしたし、頭の整理ができてよかったです

私のよいところやできているところをたくさん伝えていただき、前向きに取り組むことができたので、私もコーチのように人のよいところをたくさん見て伝えていけるようにしたいと感じました

研修だけでなく、個人コーチングを通して、本当に自分自身と素直な気持ちで向き合えたと思っています。
暗いトンネルのなかから明るい光が見えたと思った瞬間や図書室でコーチングを受けている風景を日々思い出しながら、自分自身も成長していけるようがんばっていきたいと思います。

3回連続して行ってもらうことによって、「次、コーチに話すときまでに」がきっかけとなり、普段より、よく深くよりしっかり考えて、生活できたように思います。

※こちらもあわせてご覧ください ↓↓
コーチング研修と組み合わせた個人コーチング(1)
コーチング研修と組み合わせた個人コーチング(2)
コーチング研修と組み合わせた個人コーチング(3)


コーチング研修と組み合わせた個人コーチング(3)


新人看護師を支援・指導する看護師を対象にしたコーチング研修を実施し、その後、その方々に個人コーチングを行いました。コーチング研修と個人コーチングの両方を受けた方々のお声です。

✦コーチング研修での学びと個人コーチングを受けた体験を、今後、具体的にどのように活かしますか?

 まずは傾聴し、相手の存在そのものを受けとめることを実践していきたいです。
 実地指導していくとまわりから色々な情報が入ってきて、そのなかにはポジティブなこともネガティブなことも両方ありますが、傾聴の際は、そのことに左右されず受けとめたいです。そして、承認する際は、直接言葉にして伝えたいです。

 自分たちの考えなど押し付けないように、いい所を伸ばしサポートしていきたいと思います。気づけば(新人は)入職して半年が経っており、また半年が経てば新たな新入職者が入ってきて、今後はサポートする側になってくるので、今の新人たちや病棟に学んだことを伝えていこうと思います。

 今回3回のコーチング体験、研修を受け、この学んだことを実地指導にて新人のスキル向上に努めたい。
 3回のコーチングを受けている最中に、実際に病棟にいる2名の新人看護師に「工夫」を介して教えることで、数週間で変化が見られた。個人差はあるが、コーチングの仕方ひとつで新人のスキル向上につながることが分かったため、今後も継続して実地指導に努めたいと考える。

 新人とのかかわりでは、できていないことやマイナスな面に目が行きがちですが、プラス面に目を向けるようにし、言葉で伝えていきたいです。できないことは教えてあげたらいいだけ、もし悪く言う人がいたら、どうしたらよかったかをその場で言ってもらえるように伝えたいです。

 今回のコーチングを通し、新人の良いところを伝える、自分の傾向を理解したうえで、具体的にどう行動するかを考えて決めること、実践することで、自分や新人がどうなってほしいのかを考え、それを達成できたかを振り返ることで、次にどう行動するか考えることが大切であると学び、そのことが自身や新人の成長につながると感じました。
 今後も今回取り組んだことを継続し、新人の考えを引き出せるよう質問があったときはなぜそう思ったのかを聞き、考えを理解すること、また普段から相談しやすい関係性をつくるため会話を増やす、他のスタッフとも新人の様子を共有し、良いところを伝えていくことを実践していきたいと思います。

 今までのコーチング研修に参加し、相手のどこを見て指導するのかが大事だと思いました。私自身、相手の今の現状、目先のことに視点が行きがちですが、その先の未来、もう少し先へ視野を広げてかかわっていきたいと思いました。
 現在看護学校の実習指導で学生とかかわっています。今までは実習を楽しんでもらいながら精神看護、患者さまとのかかわりを学んでもらえたらと思いかかわってきましたが、現在はさらにこの学生さんにはこんな看護師になってもらえたら、なってほしいなという思いにもなりました。同じように新人看護師や実地指導者、スタッフにも同じ思いでかかわっていきたいなと思いました。

 私は今回、自身の仕事上の達成したいことや課題をテーマに個人コーチングを行ってもらいました。
 主任として教育委員会のメンバーとして、色々な思いを話させていただきコーチと話すことで、自分の思考のクセ、できていなかったこと、見えていなかったことに気づけました。すべて今の延長線上で考えていて、悪い意味で、考え方や見え方がずっと同じ、変化できていなかったように思います。しっかりと「明るい未来」を見て自分自身の変化を求め、自分にできる範囲内で優先順位をしっかり立て、やってるところです。まだまだ課題はたくさんありますが、少しずつ達成できたらと思います。

コーチング研修と組み合わせた個人コーチング(4)はこちらをご覧ください


コーチング研修と組み合わせた個人コーチング(2)


新人看護師を支援・指導する看護師を対象にしたコーチング研修を実施し、その後、その方々に個人コーチングを行いました。コーチング研修と個人コーチングの両方を受けた方々のお声と、そのお声にコーチの視点からも解説します。

✦コーチングを受けて気づいたこと・発見など

(Aさん)
今までの自分は、色々なことに先入観を持っていて、まわりの人にだけでなく、自分自身にもネガティブな目で見ていることが多かったことに気づきました。
コーチングを受けているうちに、自分自身のなかにポジティブに見るための答えがあって、あとはそれを意識して行動していくことが大切なのだと気づきました。

⇒継続的にコーチングを受けることで、先入観や思い込みに気づき、人や物事をありのままに見ることができていないと気づきます。
 Aさんは、ポジティブに見るための方法を自分の外に求めるのではなく、自分としっかり向き合って、自分のなかに答えを求め見出しています。

(Bさん)
自分たちの考えを押しつけていた部分もあったのではと考えるようになり、マイナスなイメージで捉えていた部分も少なくなっていったと思う。
(コーチに)言葉として伝えることで、今何が必要なのか、そのためにどうしていくのがいいかなどの考えを整理するきっかけにもなった。
「どうなりたいのか」「どんな感じに育ってほしいのか」を意識する必要性に気づいた。

⇒以前より広い視野から物事や人を捉えることができるように変化していきます。コーチからの(未来を見る)質問に対して、言葉にして話すことを繰り返していくと、未来を見て考えることが根付き始め、何を意識する必要があるか今後さらに明確になっていきます。

(Cさん)
コーチングを受けて、自分には「工夫」という言葉があっているのだと思った。自身ではその工夫に気づいていなかったが、この3回のコーチングを受け、自然と「工夫」を行っていたことにあらためて気づけた。工夫一つで今までぶつかっていた壁も乗り越えていけると考えるようになった。

⇒Cさんは自分の大切にしている価値が何かに気づきました。それが「工夫」です。自分が大切にしているものは自分一人ではなかなか気づきにくいものです。Cさんにとっては当たり前のことだからです。コーチと話すことで見つけやすくなります。価値はその人の揺るぎない原動力になります。Cさんは今までも「工夫」することで様々なことを乗り越えてきました。今後、この「工夫」という価値を意識することで、より前進していけることに気づきました。コーチはCさんが自分らしく意思決定し行動していけるよう価値にそってサポートします。

(Dさん)
 実地指導で悩んでいることがなくても、声に出して話を聞いてもらうと、困っていることやうまくいっていないことが出てきて頭の整理ができた気がしました。

⇒声に出して話すことは、思っている以上に大事です。話していくうちに、本当の自分の声(思いや考え)が出てきます。それが頭の整理につながります。
 コーチングでは、悩みや困っていること、うまくいっていないことを相談するという側面はもちろんありますが、コーチはその先に広がる未来の可能性を常に見てかかわります。悩むということは、よりよくなりたい、よりよくしたい、ということです。すなわち、明るい未来のために悩むということです。悩むことは、明るい未来への入り口です。

(Eさん)
 自分の苦手な部分や得意な部分が分かり、どう行動したらよくなっていくのか具体的に考え、意識してかかわっていくことが大切だと思いました。
 普段何気なくしている会話でも、少し意識することで普段と違う反応が見れたり、自分自身もそのときのかかわりを振り返り、次はこうしよう等、前向きに取り組むことにつながったと思います。
 また自分でどう行動するか考え決めることで、より意識してかかわれることに気づき、自分のなかで小さな目標や取り組みを考え、自分で決めて実践していくことを継続していきたいと思いました。

⇒Eさんのように「自分でどう行動するか考え決める」ことで仕事中の意識が変わります。「小さな目標や取り組み」の小さな歯車がEさんだけでなく、たくさん回り始めると、やがて組織全体の大きな歯車が動き始めます。教育体制全体を見据えて、まずは小さな歯車からスタートすることは重要です。

(Fさん)
 コーチングを受けながら自分自身とすごく向き合っていました。
 話を聞くときの自分の傾向、なぜそうなったかなど振り返ったり考えていくなかで、自分の傾向、自分のクセに気づきました。そのなかで今までだと「だからあかんのか」「ここが自分の悪いところだ」とネガティブに受けとめていましたが、今回は素直に「自分ってこーなんだ」と受けとめる、受け入れることができたなと思っています。ネガティブに受けとめることで自信がなくなり、不安になることが多いのですが、まずは受けとめて、こんな傾向があるから気をつけよう、意識しようと考えると、未来が、前が少し明るくなったなと感じました。

⇒Fさんは、自分自身に向き合うことから逃げなかったからこそ、自分のネガティブな面を、ネガティブに捉えるのをやめ、ありのままに受けとめることを自分自身で選んだのだと思います。自分の傾向を受けとめることによって、他者を受けとめる力も高まっていきます。

(Gさん)
 数年前にコーチングの研修を受けて、また教育の一貫で対象者が受けているのを見ていて、コーチングを学び、自分のものにできているように思っていました。でもまだまだ不十分、見れているようで見れていなかったし、聴けているようで十分聴けていなかったり…と以前受けた研修会の資料を見直しました。
 また、今自分の置かれている状況に気づけました。自分自身いろんな側面から考えていたけれど、まだまだ限られた側面だったと気づき、ものの考え方や見え方、自分なりのクセに気づけました。

⇒Gさんは「自分のものにできている」や「まだまだ限られた側面だった」という自身の思い込みに気づき、そのことを素直に受けとめています。Gさんのこれらの気づきは、今後のGさんの考え方や行動に変化をもたらします。変化をしっかり捉えてコーチはサポートします。話すことで視野が広がると、Gさんのようにものの考え方や見え方が変化します。

コーチング研修と組み合わせた個人コーチング(3)はこちらをご覧ください


コーチング研修と組み合わせた個人コーチング(1)


新人看護師を支援・指導する看護師を対象にしたコーチング研修を実施し、その後、その方々に個人コーチングを行いました。コーチング研修と個人コーチングの両方を受けた方々のお声と、そのお声にコーチの視点からも解説します。

✦個人コーチングを受ける前と受けた後での意識や行動の変化について

(Aさん)
個人コーチングを受けたことで、自分が“傾聴”や“承認”をできていないことに気づくことができました。そして、そのことを意識することで、最初はうまくできなかったのですが、少しずつ行動できるようになってくると、「もっと相手のことを知りたい」という気持ちに変わり、相手のことを知ると、良い所は自然と言葉にして伝えられるようになってきました。

 個人コーチングでは、実際にコーチがどのように「傾聴」し「承認」するかを体験できます。その体験は、研修で学んだ「傾聴」や「承認」への理解をさらに深め、実践へのステップ台になります。研修では知識としての理解で終わりがちですが、実際に「知っている」と「できる」は大きく違います。Aさんは、個人コーチングを通して、ご自身の「傾聴」「承認」の現在地に気づき、その気づきがAさんの行動を変え、さらに気持ちの変化につながったと考えられます。
また、個人コーチングによって、自分を知ることで、他者を知ろうとする心の変化と行動の変化をもたらします。

(Bさん)
浜端コーチに自分の考えや思いを伝えることで新たな気づきや課題、目標としているところには何が必要なのかを考える機会になった。そのため、以前までは他の実地指導者に任せていたことも多かったが、自分から(新人に)かかわりに行く回数も増えたと思う。また、自分の考えだけではなく、相手のことを理解しようと思うことで、今まで抱いていた先入観なくかかわることができたと思います。

 自分の考えや思いを安心して話せる安全な環境と関係をBさんとともにコーチはつくっていきます。育まれる関係性のなかで、課題や目標に対して、新たな気づきが生まれ、何が必要なのか未来に向けて自分自身で考えやすくなります。自分で考えることで、「自分からかかわりに行く回数も増えた」という行動変容が起きています。その行動変容は、相手を理解しようとする心の変化につながっています。

(Cさん)
コーチングを受ける前は自分自身の限界はここまでなのか、自身の成長はこれ以上は伸びないのではないか、実習指導、実地指導、救急チームの委員会をしているが、自身の伸びしろに悩んでいた。コーチングを受けた後、受ける前に悩んでいた不安は軽減できた。消極的に捉えていた自分をより良いほうへ考えることで色々な工夫をする点を改めて見つめ直すことができた。それを実際の勤務のなかで実践し行ってみた結果を評価した。

 Cさんのように自分に限界を感じることは誰にでもあります。コーチング中、Cさんは自分のこともまわりのこともあきらめていない人だと感じました。
人は無意識では「成長したい」と思っています。無意識ですので、このことに気づいている人はほとんどいませんが、人は常に成長を望んでいます。よりよく変わりたいと思っていても、そのきっかけがないだけです。きっかけさえあれば、人は変われます。
ただ、きっかけは自分ではつくりにくいものです。変わりたくても自分一人の力では変われないのです。一人ではなく、コーチとともに。コーチは心強い存在です。コーチは、成長のきっかけをつくります。よりよい未来に向けて、よりよく考えるためのきっかけになるコミュニケーションをとります。

(Dさん)
コーチから一日一笑というリクエストを受けて、それを実践することにより、仕事が少し楽しく感じるようになりました。新人さんにも何気ない会話をしたり、接する時間を少しでも取れるように心がけ、以前よりは距離が縮まったのかなと思います。

 前進するためにリクエストをすることもあります。Cさんの笑顔はCさん自身とまわりによい変化をもたらすだろうとリクエストしました。リクエストは、相手の状況やその人に合わせて行います。リクエストに対してどうするかはDさん自身で選んで決めることができるとお伝えしています。常にその人の主体性を尊重してかかわります。

(Eさん)
個人コーチングを受ける前は、新人へ指導するときや普段のかかわりのなかで、どう声をかけたらいいのか分からない部分が多く、理解できているのか把握できなかったり、新人とのあいだに距離があり、相談しやすい関係になれていないと思うことがありました。個人コーチングを受け、指導の際に(新人の)良いところを具体的に伝える、分からないところを答えやすいよう声かけを意識し、ふだんから何気ない会話を増やすように心がけるようにし、以前に比べると新人との会話が増え、距離も近づけたように感じます。

 新人さんとどんな関係なのか「関係性」が、指導や教育に影響します。相手との関係性が、会話の量や距離感に表れます。
また、Eさんのように相手の良いところを具体的に伝えるには、相手をよく見てよく聴くことが大事です。そのために、研修では「傾聴」と「承認」を学びます。日常での「承認」実践のサポートを個人コーチングで行うこともできます。実践の振り返りはコーチング・スキルの定着を促進します。

(Fさん)
今までは人と話をするとき(悩み事、相談話をするとき)、相手の話をしっかり聞こう、何かアドバイスを求められていると思い構えてしまい、途中から意識を自分が向いて、話を聞きながらも頭のなかで色々と考えて、自分自身混乱することが多かったです。結果、相手にアドバイスできたのかな、何か解決できる手助けになったのかなと自分で不安になることが多かったですが、コーチと話しながら自分の傾向に気づき、自分の(相手の)話をきくときの“クセ”を意識することで、変に構えることなく話を聞こうと思えました。まだ意識が相手や自分を行き来することが多く、(意識が)自分に向いている時間が長かったと思うこともありますが、コーチングを受けている図書館の風景を思い出し、相手に意識を向ける、何か言わないといけない、求められていると考えず、まずしっかり相手の話、思いを聞いて(最後まで)一緒に考えていけたらと思い、意識しています。

 Fさんは、自分の傾向に気づき、話を聴くときのクセを意識することで、聴く姿勢を整えています。そして、聴くことを「構造化」しています。構造化とは、仕組みづくりです。
コーチングを受けている図書館の風景を思い出して、最後まで相手の話を聴いて
一緒に考える、という構造(仕組み)をFさん自身で見出しています。人に言われたことをするよりも、自分自身でこうしようと決めたことは無理なく行動に移すことができ、それがいちばんの糧になり、行動変容につながります。

(Gさん)
まずコーチと話をすることで、単純に気持ちが楽になりました。今まで自分では色々と考えて前を向いて進んでいると思っていましたけれど、実際には違ったと…。しっかりと「明るい未来を見る」を考えて行動するようになりました。

 自分の思っていることを言葉にして出すことで、こんなことを考えていたのかと自分の話したことが自分に返ってきます。それによって気持ちが楽になるということが起きます。また、コーチは堅苦しくなく気楽に話してもらえるユーモアや遊び心をもってかかわります。
コーチングは、未来に向かって行う対話です。たとえば、北に進みたいのに北北西に少しずれていると目的の北にはいつまでたっても到着できません。進めば進むほど、大きくズレが生じ、目的への到達が困難になります。それほど、見る方向は重要なのです。Gさんがどこを見て話しているのか?コーチは常に意識してかかわります。

コーチング研修と組み合わせた個人コーチング(2)はこちらをご覧ください


目指すのは満点?それとも満面?


毎年、複数の医療機関や企業で
新人職員のコミュニケーション研修を担当しています。

ここ数年、特に強く感じる傾向は
「失敗したくない」という気持ちの新人さんが
以前より増えているということです。

皆さんもご存知のように
失敗したくなくても、失敗します。
失敗したことのない人なんていません。
(大門未知子は別として…笑)

新人さんには
「仕事は、自分が100点満点を取るためにあるんじゃないよ。
学生の頃の勉強とは違うよ」

ニヤッと笑って、耳元でコッソリささやいてあげたいです。
(悪魔のささやき!? 違う違う~。天使のささやきです♪)

100点満点とは、自分につける点数です。
自分のことを見ていると
「失敗したくない」になります。

仕事の先にいるお客さん(患者さん・学生さん)を見ると
どんな気持ちになりますか?どんな考えが浮かびますか?

お客さんのほうを見ていて
「失敗したくない」という気持ちが浮かんできますか?

もし、失敗したくない気持ちが浮かんだ人は
お客さんを見ているようで見ていない、ということです。
よくよく見てみると、自分に意識が向いている、自分を見ていませんか?

仕事のとき、どこを見ているか?は、とても大事です。

自分の満点ではなく
お客さんの満点の「満面の笑み」見て、そこを目指す。

そうすると「失敗したくない」以外の
ポジティブな気持ちが出てきますから!

今回は、新人さんに向けてのメッセージになってしまいました。

新人さんを支援する人は、新人さんの見る方向を整えてあげてください。

もっと大事なのは、支援する自分自身の見る方向を常に整えることです。
新人さんの見る方向より、こちらが先ですね。


言葉の『前提』を聴く


私たちは、人と言葉を介して意思疎通を図ります。

言葉はとても大事ですが、
人の発する「言葉にとらわれすぎない」ようにすることも大事です。

言葉そのものには、それほど意味はないと言ってもよいかもしれません。

言葉にとらわれないで、その言葉の「前提」は何かを聴き取ることが大事です。

____________________________
ある研修の仕事の数日前に、研修担当者から電話がありました。

配布資料の印刷レイアウトについての確認でした。

担当者「(パワーポイントの)スライドを、A4用紙1枚に、4スライドずつでいいですか?」

私 「はい、それでお願いします」

お電話いただいた内容は、メールですでに伝えていたので
何でわざわざ聞いてくるのだろう?と少し引っかかりながら電話を置きました。

電話を切った後で、なぜわざわざ確認の電話をくれたのか?に思い当たりました。

前回の研修の際は、A4用紙1枚に 「2スライド」 で印刷をお願いしたからだ、
そう思い当たりました。
前回は「2スライド」だったのが、今回は「4スライド」だったので
間違いはないか確認のために聞いてきてくれたことに気づきました。
____________________________

相手の言っている言葉に焦点を当てるよりも
「どうして、このことを言っているのか?」
「その言葉のもとになっているのは何か?」を聴き取ることが大事です。

物事や仕事、人間関係をより円滑に進めるためのポイントでもあります。

質問して、前提を聴き取る。確認する。

相手の本当に言いたいこと・伝えたいことは、そこ(前提)にあります。

私の場合、研修当日になりましたが、担当者に
「前回2スライドだったから、今回4スライドでよいのかお電話くださったんですね?」
と確認したところ、やはりそうでした。

少し考えてみると分かることですが
自分自身の発する言葉も、その言葉を口にする「理由・前提」が必ずありますよね。

「言葉」だけでなく、「行動」もそうです。前提ありきです!

人の発する言葉にとらわれすぎないようにして
前提を聴き取りましょう!

いろんなことがスムーズに進む秘訣です。


やめろと言われても


やめろっと言われても~♪ ヒデキ!!
西城秀樹をご存知でない世代の方、ごめんなさい。

今回は、やめられないのには理由がある、というお話です。

NHKラジオ『子ども科学電話相談』のなかで
「ゲームやお菓子をダメと言われると、ついついやってしまいたくなる」
という小学5年生からの相談がありました。

そこで、専門家の先生が『カリギュラ効果』のお話をされていました。
昔、『カリギュラ』という残酷な内容の映画があって
ある場所では公開禁止なり、禁止されていない場所に大勢が観に行った。

禁止されるほどやってみたくなる心理現象のことを
『カリギュラ効果』と言うそうです。

先生の話では、
「ゲームしちゃダメ」と言われると、ゲームしている様子が浮かぶ。
「やめろ」と言われると、実は「やる」ということを頭の中で想像してしまう。

それをやめようとするから、逆にやる準備を脳の中がやってしまっている。

ゲームをやめようと思って、やめるのは実は難しい。
どういうことかと言うと、「やめろ」と言われるとむしろ頭は「やろう」とする。
「やめる」というのは、頭の中でなかなか思いつきにくい。

ゲームをしたくなったら「やめる」ではなくて、
「本を開く」「笑っちゃう」「腹筋する」だとか
「~~する」という何かすることを決めて、する。

禁止・やめるは、動作として頭に浮かばない。

だから、「行動を想像する」のをやる。
できれば、ゲームと同じような楽しいことをやる。

このようなお話をされていました。

「チョコレートを食べる」
「チョコレートを食べない」

確かに、どちらもチョコレートが浮かびます。
「食べない」も「食べる動作」を想起してしまいます。
食べるのをやめるは、なかなか想像しにくいです。
やめても、口の中にチョコが入っています(笑)

言われたことを
「悪い方に△△と考える」
「悪い方に△△と考えない」

「悪い方に△△と考えない」も、悪い方に考えてから
考えないでおこうとするので、悪い方に△△を考えるをやめるのは難しいです。

私たちの頭の回路は、私たちの与り知らないことになっています。

大事なのは「やめる」ではなく、「行動を想像する」

「チョコレートを食べる」は、甘~い誘惑に負けないで
「お茶を飲む」「口をモグモグ動かす(想像で食べちゃいます!)」
「ストレッチする」などできそうです。

「悪い方に△△と考える」、これは「思いきり笑う」をしたいです。
「冗談を言う」「歩く・走る」「美味しいものを食べる」なども浮かびます。

先に陥りやすいパターンを想定して、そのときの行動を準備しておくこともできます。

「~~しないでおこう」よりも、「○○をしよう」を増やしていくと
いろんなことが好転するきっかけになりそうです。

また、この先生は
「ゲーム依存は、どんどん他の好きなことが減っていくのが問題。
ゲームが問題じゃなくて、ゲーム以外に対する興味や関心、楽しみが
どんどん減っていくのが問題」とも話されていました。

世の中やまわりを好奇心をもって見る目は、いつまでも持っていたいものです。


こころの余裕をもつ コミュニケーション・セミナー【参加者の感想】


9月~10月にかけて、オンライン・セミナーを主催しました。

皆さん日々お忙しく過ごしていると思います。
忙しくてもこころの余裕をもって、仕事や生活を送ってほしいと思い、
『こころの余裕をもつ コミュニケーション・セミナー』を開催しました。

いろんな絵を使って、ひとつ見ると、他が見えなくなりやすい傾向や、
「違い」を見分けるのは得意傾向にあることなど、ものの見方を
体感していただきました。

参加者の感想を一部ご紹介します。

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◆ 考え方をほぐすワークは面白かったです。他の参加者の方の発想に
そういう捉え方もありなんだ!と物事を別の側面から楽しく考えることができました。

◇ 「~かもしれない」という発想は普段の生活の中では意識することではないので、そういった考え方を何か問題などが発生した時、意識して使いたいと思います。また、絵のワークでは見方を変えることで、見えてくるものが違う面白さがあり、他者の意見がどの方向から来ているのかを考えるようになりました。

◆ 初対面の方ばかりだったのですが、とても話しやすくて、セミナーの終わり頃には、不思議と心にゆとりが生まれてくる感じがしました。「ゆとり」とは温かい気持ちなんだと思いました。ありがとうございました。

◇ いつもの自分の思考を一時停止してみると、いろんな可能性が目の前に広がるのだと気づきました。自分の考え方に執着しすぎると、見えるものも見えなくなるのですね。

◆ いかに日常の雑事に時間を使っていたのかを知ることができました。本当に大事なことに着手するきっかけになりそうです。この続きのセミナーもあれば参加したいです。

◇ 久しぶりによく笑った楽しい時間でした!いろんな視点から話したり、他の方の話を聞いたりすると、自分の考え方のクセに気づけて、そのクセが、物事の優先順位をつけるときに影響しているんだと分かりました。優先順位を考えるときに活かしていきたいです。

◆ 皆さんと話して、ストレスが少し軽くなった気がします。気持ちが軽くなるとゆとりスペースができるように思いました。

◇ 堅苦しく考えてばかりいて、まわりのことが見えなくなっていました。楽しい発想に触れて、もっと楽しくやっていってもいいんだと思えるようになりました。これからが楽しみです。

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ご参加ありがとうございました。

日常でも「~かもしれない」をやってみてください。
こころの余裕をつくりましょう!


動くと変わる


歩く。走る。車で移動する。

動くと、目に映る風景はどんどん変わっていきます。

右足を一歩、踏み出すだけでも見え方が少し変化します。
(実際にその場でやってみてください!)

「あの人は、〇〇な人だ」
私たちは、人に対する固定観念を持っています。

私たちは、同じ場所(立ち位置)にいて、そこから動くことなく
「あの人は、〇〇な人だ」とさらに固定します。

さて、あの人は、本当に〇〇な人なのでしょうか?

同じ場所から動かないでいると、「〇〇な人」でしょう。
ガチガチに「固定」していますから。

まずは、固定していることに気づこうとするのが大事です。
固定していることに気づかないと「〇〇な人」のままです。

固定させているのは、相手ではなく、自分です。

こちらが一歩動くだけで、相手の見え方がほんのちょっと変わります。
(実際にやってみてください!)

「あの人は、〇〇な人だ」以外にも
こういうところもあるんだ、と違う一面が見えたりします。

そうなると、もっと違う面もあるのでは?と好奇心が生まれます。

好奇心は、固定観念の囚われを解してくれます。

ちょっと動くだけです。
その「ちょっと」最初の一歩が難しいかもしれません。
ただ、動かないと何も変わらないし始まりません。
動くと変わり始めます。

自分の見方が変わると、相手との関係性も変わり始めます。

固定して動かないと、流れは淀みます。臭ってきそうです。
動くと、流れが生まれ、流れ始めます。

流れは、淀みなく流れるのが本来の姿です。


よい風を吹かせていますか?


ある夏の暑い日、扇風機をまわしていました。
その扇風機の上(時計で例えると「12時付近」)に
小さいタオル・ハンカチを載せて乾かしていました。

何も載せていないときより、いつもの涼しい快適な風が私の所まで届きません。
ハンカチを載せているから・・・当たり前ですね。

よい風を吹かせたいなら、ハンカチを取り除けばよいのです。
扇風機本来の使い方です。
扇風機の機能が十分に発揮されるのは、何も載せていないときです。

******
そのとき、ハンカチをチョコンと載せた扇風機の姿に
自分自身の姿が重なりました。

「私は、よい風を吹かせているだろうか?」

私の上に何かが載っているとしたら? 
突如、載っているものの姿が現れました。

ゴジラ出現ではないですから、慌てる必要はありません 笑
あとは、この載っているものをどうするか決めればよいだけです。

どうするか?とは、取り除くも良し、そのものと向き合うのも良し
今は載せたままにするも良し、載せたまま風量を上げるも良し…

「どうするか」の「選択肢」をたくさん出して、
その中から、今どうするかを選んで、「決めて」「実行する」だけです。

扇風機を「自分」と見立てて、その上に何かを載せて
少し離れたところから眺めてみましょう!

扇風機をまだ片づけていなければ、一度試してみてください。
(テレビでもできそうです)

何が見えてくるでしょう?
どんなことに気づくでしょう?

ご自身に好奇心を持ってくださいね!


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