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2006年02月09日

映画『ミュンヘン』

スピルバーグ監督の最新作『ミュンヘン』。

ぐったりとした状態で劇場を後にしました。

1972年のミュンヘン・オリンピックでの史実に基づいたこの映画は、
2時間44分、スクリーンから目をそらすことを許してくれない作品です。

つまらなくってぐったりしたのでなく、精神的に、ぐっさりと、ぐったりときました。
そして、家に帰ると真っ先に、世界地図を広げてしまう、そんな作品です。

イスラエルやパレスチナ問題について、予備知識があるほうが、この映画をもっと理解できるでしょう。
知らなくても、現在の私達を取り巻く世界情勢にどうかかわっているか考えることができます。

ユダヤをはじめ民族間の対立は、長い歴史を経て、その糸を1本1本解きほぐすことができるとは
思えないほど、複雑に絡まってしまっています。
そこに、アメリカという糸が、大義名分のもと、さらに絡まっている現在に、
この映画は、警鐘を鳴らしているように感じました。


以前、同僚だったエジプト人のスタッフに、日本人のスタッフが、
エジプト人とアラブ人を十把一からげにした物言いをした時、
そのエジプト人は、日本人スタッフの胸元をつかんで、ものすごい剣幕で怒りました。

凄まじいものがありました。
その時、民族的なことを決して冗談にしてはいけないと悟りました。


世界には、映画『ミュンヘン』のように、報復につぐ報復、終わりのない報復が、
延々と続いている国々もあるのです。

この映画は観ているうちに、主人公の感情を否応なしに味わってしまいます。
赤みを抜いたカラー映像のシーンでは、白昼夢を見ているかのような錯覚に襲われました。
夢であってほしいと思うほど、出口のない現実がそこにあります。

テロや戦争の映像を、毎日のようにニュースで見聞きします。
私達日本人も望む望まないに関係なく、この複雑に絡んだ糸のどこかに絡まっている、
そんな気がしてなりません。

今の私にできること・・・テロや戦争を、テレビのBGMのように扱わない。
少し意識してみようと思います。


映画『ミュンヘン』公式サイト http://munich.jp/

written by hamabata : 2006年02月09日 20:33