思い出は優しい


先日、繕い物をしていたとき、ふわっと懐かしい優しさに包まれました。
以前勤めていた会社でのことです。
勤務時間中に、制服のブラウスの袖のボタンが外れてしまいました。
会社はホテル、サービス業です。
身だしなみに気を遣うのは、当たり前、必須です。
選択肢は、ふたつです。
1.すぐにロッカーに行って、別のブラウスに着替える
2.すぐにロッカーに行って、ブラウスを脱いで、ボタンを付け直す
ボタンが外れたので、今からロッカーに行く(持ち場を離れる)ことを、上司に伝えました。
すると、上司(部長・男性)が、
「わたし、やりますよ。 (ボタン付け)得意なんです」
にこやかに、そう言ってくれたのです。
あまりにも自然な成り行きに、申し訳なさもありながら、
部長は、さあさあどうぞ、ウェルカム体制です。
ボタンの外れたほうの腕を、部長に差し出すと、
部長は、ササッと手際よく、ボタンを付け直してくれました。
部長の意外な一面を垣間見ると同時に、
部長の優しさが、ブラウスの袖口を通して伝わってきました。
もうずいぶん前のエピソード、今は、良き思い出となっています。
当時の思い出は、とても優しいです。
たまに思い出す会社勤めの頃のエピソードは、どれもこれも優しいものばかりです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

Top