2006年1月

儲かるビジネスホテル経営


連日、新聞やニュースに登場する『東横イン』、朝食のパンがおいしい『スーパーホテル』など、
ビジネスホテルが雨後のタケノコのごとく全国に増えています。
シンプルに必要最低限の設備の客室、無料の朝食、インターネットも使えます。
人件費のかかる設備は持たず、宿泊に特化し、無駄なく利益を生み出す仕組みです。
儲かるからこそ、今、ビジネスホテルが増えているのでしょう。
先日の東横イン社長の記者会見での発言。
「(身障者用客室は)年に1回か2回ぐらいしか使わない。」
思いっきり、本音でしょう。
実際のところ、そうだろうなと思います。
だからと言って、偽装工事が許されるわけがありません。
たとえ年に1,2回しか身障者用客室として使用されなくても、それ以外は、一般客室として販売することも可能だと思います。
それさえも無駄と考えるのであれば、それまでですが。
今現在はわかりませんが、私の勤務していたホテルは、当時、身障者用の客室がありませんでした。
浴室やトイレに手すりのついた客室があったので、その部屋でよろしければ・・・と説明していました。
手すりだけで身障者の方に快適に過ごしていただけるはずもなく、申し訳なく感じていました。
公共施設全体を見ても、まだまだすべての人にやさしい社会とは言えないでしょう。
ホテルも公共性の高い施設です。
どんな形態のホテルでも、人にやさしいホテルであってほしいものです。
東横インの社長は、商魂たくましい経営者だと思います。
しかし、会見からは、ホテルマンの持つマインド、ホスピタリティを感じることはできませんでした。
残念です。


信楽焼きのコーヒーカップ


先週末、信楽へ行って来ました。
信楽といえば、たぬき。
信楽焼きの店先には、大小びっしりとたぬき達が並んでいました。
幸運を招く『黄金たぬき』なるたぬきも。
黄色いたぬきは初めて見ました。
“ちょいカワたぬき”といったところでしょうか。
気になる方は、クリック!http://www.tanukimura.com/
あるお店のゆったりとした2階ギャラリーで、私好みのコーヒーカップを見つけました。
中川雅佳さんという陶芸家の作品。
土のいい匂いがしてきそうな、あたたかさを感じるコーヒーカップです。
今、その信楽焼きのコーヒーカップにコーヒーをいれ、
信楽土産のお饅頭『ぽん太村のまめだぬき』を食べながら、ほっこりしています。
こんな寒い日には、お気に入りのコーヒーカップから伝わってくる温かさ、いいものですね。


25番でお待ちください


あるファースト・フード店でのほんのささいな出来事です。
おじいさんがキョロキョロしながら、私のほうに近づいてきました。
おじいさん 「25番は、どこかなぁ?」
私 「席は、どこに座ってもいいんですよ。煙草吸われるんだったら、喫煙席は向こう側
みたいですね。」(手には灰皿を持っていました)
自分自身が注文した時の店員さんの応対を思い出しました。
「お持ちしますので、25番でお待ちください。」(私もおじさんと一緒、25番でした。)
確かこんなふうに言われました。
このおじいさんのように、“注文した商品”の番号でなく、“テーブル”の番号と受け取ってしまってもおかしくありません。
サービスする側は、常に使っている言葉でも、お客さまはそれぞれの尺度で捉えます。
お店のスタイルも多様化しています。そのお店のスタイルに慣れていないと戸惑います。
このおじいさんの動きから、慣れていないのは見て取れました。
私も、あるコーヒーチェーン店に初めて入った時、「赤いランプの下でお待ちください。」と言われて、
戸惑ったのを思い出しました。
私のイメージする「赤」より暗かったので、それとわかるまで少し時間がかかりました。
(どこのコーヒーチェーンか、お分かりかと・・・)
ほんのささいなこと、それがむずかしい。
たくさんのお客さまが行き交うサービス業だからこそ、お客さまをよく見ていると、
どんな言葉掛けが適切か自然と身についてくるものだと思います。
反対に、何も考えないで応対していると、何も身につかない、ということです。
あなたの応対は、お客さまに届いているでしょうか?


C.W.ニコル氏 『森の再生を目指して』


私の愛読書「通販生活」の中に、カタログハウスの学校のイベントが掲載されています。
大阪校での『黒姫山からのメッセージ~森の再生を目指して』という環境セミナーに参加しました。
講師は、某シューズメーカーや某ウイスキーのCMと言えば思い出す(ちょっと古いかな)、
作家のC.W.ニコル氏。
20数年前に、長野の小さな森を買い、森の再生活動をはじめた動機や自然に対する考え、
今私達にできることは何かを、彼の半生と絡めながら興味深く語ってくれました。
「姉妹都市」というのはあるけれど、「姉妹森」とういのはない。
ニコル氏のユニークな発想力にたくましさを感じました。
英国ウエールズの広大な森と、彼の黒姫の小さな森は、「姉妹森」なのだそうです。
「人間には、森の遺伝子がいっぱい。森に住むチンパンジーと人間の違いは、たったの2%」
という言葉が印象に残りました。
私達の生活は便利になりました。
しかし、「自然とともに生きている」実感は、どれくらいあるでしょうか。
人間もかつては森の一部、自然の一部だった・・・のではなく、今もなにひとつ変わらず、
自然の一部だということを、私達の表層意識は忘れてしまっていても、私達の遺伝子は憶えている。
森の再生の話を聞きながら、こんなふうに感じました。
そして、ニコル氏に、私達が忘れ去ってしまった自然の情緒を感じる日本人の心を見つけました。


大学も変わりましたね


先々週の日曜日、京都大学時計台本部での勉強会に参加しました。
一般にも貸し出されている会議室があります。
大学の正門を入っての第一印象は、「あれっ?こんなにきれいだった??」
十数年前の薄っすら残っているイメージとは違って、垢抜けた感じが・・・。
2年ほど前に、改修工事がされたそうです。
1階のラ・トゥールというフレンチ・レストランでランチにしようとみんなで降りていくと、
レストランの前は、人であふれ返っていました。
待ち時間を聞くと、1時間!!
休日なので学生はほとんどいません。
一般の人ばかりです。
そんなに有名なの?美味しいの?
結局、正門横のカフェテリアで食事をしました。
ここも小洒落たというか、明るく開放的でした。
京都大学も変わったなぁ。
私が学生時代に知り合った京大生さんたちからは想像できないです。
当時は、それはそれで味があってよかったのですが。
時代の流れを感じました。
夕方のニュースでは、関西学院大と聖和大が合併協議に入ったと報道されていました。
少子化で、今後、大学はどう変わっていくのでしょう。


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