学びコラム

犬と人間のコミュニケーション


私は動物が好きです。
なかでも犬が大好きです。

「犬の言っていることがわかる気がする」
私はこう思っていました。

このことをAさんに話すと
Aさん 「犬が人間を理解してるんや」
私   「???」

理解できていない私に、Aさんは
「人間が犬の言っていることわかるんちゃうで。
犬が人間の言っていることをわかってるんやで。
犬は人間の動作とか言葉を理解しようと、全身でジーッと観察してる。
人間が何をしてほしいのか、何を言ってるのか、犬は雰囲気から察する」

Aさんのとらえ方を聞いて目が覚めた気がしました。

私が犬のことを理解しているのではなくて、犬が私をわかろうとしてくれている。
歩み寄ってくれているからこそ、わかった気になっていたのだと気づきました。

両親も実家で飼っていた犬のことをよくこう言っていました。
「この子は言ってることちゃんとわかってるで。賢いよ」

Aさんの「犬が人間を理解している」

明らかに犬のほうが私たちを理解しようと努力してくれています。
犬が全身で理解しようと私たちを観察してくれている。
犬の人間に対する理解しよう度のほうが、私の犬に対するものより断然高いです。
私が大阪の天保山だとすると、犬は富士山くらいの高低差を感じてクラクラします。

犬のほうが大半をがんばってくれているわけです。
犬のほうがコミュニケーションを取って、お互いが理解しあえるようにかかわってくれます。

「犬が人間を理解している」の代表格、デコピンと大谷選手の始球式は素敵でしたね。

人と人でも同じことが言えるのではないでしょうか。

自分のことを理解してくれていると感じる相手は
理解しようとよく見てくれている。
理解しようとよく聴いてくれている。
理解しようと言葉をかけてくれている。
そのことに気づいていないだけかもしれません。

良好な関係、信頼関係を築くヒントを犬は与えてくれています。


ストレスマネジメント・セミナー【参加者の感想】


コロナの影響でここ数年の主催セミナーはオンラインで行っていましたが、
7月27日(土)久しぶりに対面で実施しました。

テーマは、メンタルヘルスを良好に保つ『ストレスマネジメント』でした。

以前、オンラインのセミナーに参加くださっていた方々にも
今回対面でお会いすることができ、皆さんの思いや考えを肌で感じることができ、
有意義な時間となりました。

参加の皆さまの感想をご紹介します。
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1) セミナーを通じて、気づいたこと、印象に残ったことは何ですか?
2) 今日の気づきや学びを、どのように活かしたいと思いますか?
3) その他、感想や気づいた点、ご要望など

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1) 考え方・思考を変えることが重要であること。自分の考えにあらためて気づけたこと。ストレスが「ゲストハウス」という捉え方をすることで、心が少しでも軽くなることを学びました
2) 人の立場になってと相手には言うが、常に意識していこうと思いました。
あらためて呼吸法が大切であることを学び、今日から取り入れて、また来週からがんばろうと思いました
3) 対面でのセミナーで直接話をすることで、気持ちや考え方が伝わりやすかったです

(50代・看護教員)

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1) 「ストレスマネジメント⇒相手を気遣うこと」という考え方は今までしたことがなかった。今回のセミナーに参加して新たに学ぶことができました
2) サイコロ思考を日常でも活用していきたいと思います。思考を柔軟にすることで、新たに気づくことがたくさんあったので、日々の生活にも活かしポジティブに過ごしたいと思います
3) 初めての対面でのセミナーでしたが、とても楽しくあっという間に時間が過ぎてしまいました。参加されている方と色々話せて勉強になりました。ありがとうございました。また機会があれば参加させて頂きたいと思います

(岡本香芳理 様・看護師)

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1) ストレスマネジメントするには、自分に意識を向けるより、誰かに喜んでもらえるようにしたほうがメンタルを良好にできるのでは、というお話が印象的でした
2) 自分に意識を向けてしまいすぎないよう思考を柔軟にしていきたいと思います3) 久しぶりのリアルセミナーで参加者の雰囲気も感じながら受講でき、話題も広がりよい流れを感じました。オンラインではつかみづらいところも対面であれば感じもつかめてとてもよかったです

(60代男性)

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1) 自分の意識が自分に向いており、他者への意識が低いことに気づきました。考えを書き出すことで自分がどう感じているか改めて考えることができました。また、話すことで自分では気づけなかった傾向を知ることができたと思います
2) まだ未熟で自分のことで精一杯になる場面が多いですが、その場面こそ患者さんなど他の人に対して意識を向けていくことを実践していきたいです。以前、患者さんへの関心が低いと指摘されたのですが、なぜ患者さんに意識が向かないのか少し理解できたと思います
3) 本日は素敵な話を聞かせて頂きありがとうございます。最初は緊張していたのですが、話しやすく、自身を考える良い機会になったと思います。ありがとうございました

(20代・看護師)

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セミナー終了後のお茶会の時間もとても楽しかったです。

猛暑のなか、ご参加いただきありがとうございました。


何を求められているのか


仕事でもプライベートでも、日々さまざまな状況に遭遇します。

状況によっては、「どうしよう」「どうしたらいい?」と
自分に問いかけるときがあると思います。

特に、初めてのことや、経験の少ない状況のときは
そうではないでしょうか。

そんなとき、私は自分への問いかけを変えるようにしています。

「今この状況で、何を求められているのか?」
と自分に問います。

「どうしたらいい?」と問いかけると意識(目線)が自分に向いてしまって
状況をよく見る精度・把握する精度が落ちます。

しかし、「今この状況で、何を求められているのか?」と問いかけると
起きている事や状況、他者に意識(目線)が向いて、よく見て考えることができます。

「今この状況で、何を求められているのか?」という問いかけは
自分以外の「誰か」や「何か」のためになることに意識が向くからです。

ずっと持ち続けている悩みがあるのなら
「今この状況で、何を求められているのか?」と自問しましょう。

悩みや苦しみは、たいてい「自分」を向いたときに生じますから。


どんな種を植えますか?


あなたはどんな出来事に目を向ける傾向がありますか?

ポジティブな出来事ですか。
ネガティブな出来事ですか。

出来事をどのように受けとめる傾向がありますか?

ポジティブに受けとめる傾向がありますか。
ネガティブに受けとめる傾向がありますか。

あなたは、自分の「心」という畑に
どんな種を植える傾向があるでしょうか?

ポジティブな種を植えると、ポジティブな花が咲きます。
ネガティブな種を植えると、ネガティブな花が咲きます。

ひまわりの種を植えると、ひまわりの花が咲きますが
ひまわりの種から、決してアサガオの花は咲きません。

同じように、ネガティブな種からポジティブな花は咲かないのです。

ネガティブとポジティブ、この他にも
あなたの心の花畑にどんな花を咲かせたいのでしょう?

まずは、あなたの花畑がどんな状態かを確認するところから始めましょうか。


【主催セミナーのご案内】ストレスマネジメント・セミナー


7月に対面でのセミナーを開催します。

~メンタルヘルスを良好に保つための~
●●ストレスマネジメント・セミナー●●

「ストレス」という言葉が日常に溶け込んで当たり前のように使われるようになりました。
それほど、私たちは当たり前に無自覚にストレスフルな毎日を過ごしているとも言えます。

最近は、ストレス耐性のある人もメンタル不調になっているのが
気になるところでもあります。
メンタルの不調は誰にでも起こり得ることで、決して他人事ではないということです。

ストレス耐性の高い人も低い人も、特に今はメンタルの問題を抱えていない人も
日頃からストレスと上手につきあって、メンタルヘルス(健康な心の状態)を保つことが大切です。

今回は、「思考・感情・行動」の3つの観点から
ストレスマネジメントについてのヒントや習慣にしやすい対処法などお伝えします。

参加者全員でリラックスして交流しながら進行しますので、お気楽にご参加ください。
お会いするのを楽しみにしております。

<セミナー内容>
○ 感情の性質を知る ・ 感情をコントロールする
○ 抱く思考と感情の捉え方と日頃からの対処法
○ メンタルヘルスとストレスに効果的な行動  
○ ストレスや不調を感じている人を支援する方法 

<日 時>
2024年7月27日(土)13:30~16:30
<会 場> エル・おおさか(大阪府立勤労センター) 会議室(6階602号室)
京阪・地下鉄谷町線「天満橋駅」より西へ300m

<定員> 15名様

<参加費> 6,000円(税込)

<お申込み> セミナー予約フォームからお申込みください

※開催日の2日前までにお申し込みください
※満席になり次第、受付を終了いたします
※お申し込み後、メールにて参加費のお振込先をご案内いたします

☆セミナーのチラシPDFはコチラをご覧ください


「不機嫌」コミュニケーション


『人間の最大の罪は、不機嫌である』

ドイツの詩人・ゲーテの言葉です。

学生の頃、最初にこの言葉に出会ったときの
ハッとした感覚を今も覚えています。

また、どこで聞いたのか忘れてしまいましたが
このような言葉にもハッとしました。
_____
男性は、思い通りにならないことが原因で
不機嫌になることが多く、それに対して、
女性は、思いが伝わらないことが原因で不機嫌になることが多い。
_____

「不機嫌」の源・理由を提示されると、確かに!と腑に落ちます。

かと言って、男性女性などの性差ではっきり分けられるものでもなく
「傾向」というふうに捉えています。

「思い通りにならない」「思いが伝わらない」
このどちらも原因で、不機嫌になった経験は
誰でもあるのではないでしょうか。

対人関係において、不機嫌をコミュニケーションの手段として
使ってしまうこともあります。

但し、不機嫌というコミュニケーションは、
ポジティブなコミュニケーションよりも圧倒的に伝染力が強いのです。
人から人へ、またその先に人へとどんどん広がっていきます。

この伝染力の強さが、ゲーテの言うところの
不機嫌が「最大の罪」となる所以なのかもしれません。

「思い通りにならない」と「思いが伝わらない」のどちらにも
「思い」が入っています。

と言うことは、「思い」を「言葉にする」ということが大事ではないでしょうか。

思いを不機嫌というノンバーバル(非言語)コミュニケーションではなく
思いをバーバル(言葉による)コミュニケーションに変えていくことが大事です。

まわりに気を遣わせたり、緊張感や不快感を与える
不機嫌コミュニケーションではなく
まわりがリラックスする、尊重しあえる、
笑顔が広がるコミュニケーションを心がけたいですね。

フキハラ(不機嫌ハラスメント)は最大の罪と肝に銘じて。


それって、頭の中にしかないよ


書店に入ると「キキ&ララの『幸福論』」という本が目に留まり、
優しい色合いに思わず手に取りました。

どのページにも、キキ&ララのイラストが満載です。
イラストだけでなく、フランスの哲学者アランの『幸福論』が
平易な言葉で書かれている本です。

ぱっと開いたページにはこう書かれていました。

「過去への後悔や、未来への心配。
それって、頭の中にしかないよ」

後悔や心配は、頭の中にしかない。実体がない。

私たちは、どうしてもこの実体のないものを作り出してしまいます。
そして、それをあたかも実体のあるもののように扱ってしまいます。

このアランの言葉を聞いて、確かにそうだと納得しますが、
おそらく今後も、過去への後悔と未来への心配は出てくると思います。

出てきてもOKです。
出てきたときは、
「あっ、これって頭の中にしかないものだ」と気づけるようになればいいのです。
実体のないものを客観視できるようになっていければいいのです。

実体のないものを自分で作り出して、それに振り回されていることに気がつけば、
過去でも未来でもなく、「今」に焦点を当てて、行動を起こす一歩につながります。

未来を考えるときは、未来への心配ではなく、
2月27日の学びコラムに書いた
「未来の笑顔をつくる」を頭の中で考えませんか?
「笑顔=よりよい未来」へ向けて、小さなことから今、行動を起こしませんか?

「過去への後悔や、未来への心配。
それって、頭の中にしかないよ」

キキ&ララが耳元でそっとささやいてくれます。


未来の笑顔をつくる


友人のお母さんが急遽入院し退院後に
その友人と会いました。

もう少し遅かったらどうなっていたことかという状態から、
無事に退院することができたと友人は心の底から安心していました。
その姿を見て、私も本当によかったと安堵しました。

そのあと、お互いに笑顔で楽しく話が弾みました。

友人と私のこの楽しい時間をつくってくれたのは、医療従事者の方々です。
退院できていなかったら、会うことはできていなかったと思います。
医療従事者の方々の「仕事」のおかげです。

「仕事とは、誰かの未来の笑顔をつくること」

友人の安心した様子を目の前にして、
友人と会えて楽しく話ができて、あたらめてそう感じました。

医療従事者の皆さんだけでなく、働くすべての人が、
誰かの未来の笑顔をつくっています。

目の前の人(友人のお母さん)だけではなく
友人と家族、そして私…他にも多くの人たちの笑顔につながっています。

目の前の人はもちろん、その先にいる人たちを想像すると
仕事がもっと楽しくなります。

自分のする仕事の先には誰がいるのかを想像すると
目の前のひとつひとつの仕事に取り組む姿勢が変わってきます。

笑顔をひろげていきましょう!


心の声を聴き取る


朝目覚めてから夜眠るまでのあいだ

「人の批判しない」

「文句言わない」

「愚痴を言わない」

ずっと前に、これをやってみたことがあります。

やってみて、面白いことに気づきました。

そのとき、実際に批判や文句、愚痴は、
言葉となって出てくることはありませんでした。

しかし、言葉にしていないだけ、ということに気づきました。

批判していました!
文句を言っていました!
グチってました!

心の中で。

ニュースを見ては
(心の中で)「政治家という人たちは・・・」

電車を降りるとき、靴のかかとを踏まれて
(心の中で)「わっ!靴脱げた!危ないやん!踏んだの誰??」

真っ黒焦げの炭と化した食パンを目の前にして
(心の中で)「トースターやりすぎ~!」(他責もいいところです)

言葉にしていないだけで、
心のなかでは、批判、文句、愚痴をタラタラと言っていました。

それまでは無意識だったので、
このことに気づいたときは自分でもビックリしました。

ただし、ここで、出てきた心の声を批判したり、心の声に文句を言ったりと
自分自身の心の声を批判しないのがミソです。

二重に批判することになりますから。

まずは、自分から出てくる批判の言葉や心の声に気づく。

そこから始めませんか?

気づく・知ることは、言わないことの始まりです。

気づいて知って意識して、言うことが少なくなれば、
気分よくいられる時間が増えるということです。

その時間をどんどん延長していきましょう。

心穏やかに、心元気な1年を!


誰もが長編小説執筆中


「人生」を「長編小説」に見立てると
今日の一日は
1ページ分かもしれないし、
ほんの数行なのかもしれません。

但し、この1ページがなければ、この数行がなければ
私たちそれぞれの人生という長編小説は成り立たないのです。

1ページ、ほんの数行でも、大事な大事な一部分です。

最後に人生を振り返るとき
どの1日も、どの瞬間も、飛ばすことができない、
なかったことにするなんてできない、
と実感するのでしょうか?

物語を閉じるときでないと分からないですね。

さて、今からは白紙の状態です。ストーリーは未知です。
どんな1行1行になるのか、どんな1ページになるのかは決まっていません。

今から、そして新しい年も、この長編小説の続きは日々記されます。

誰もがそれぞれの物語を持っていて
唯一無二のかけがえのない1冊になるのだと思うと
自分に対しても、他者に対しても、敬意を込めた優しい眼差しになります。

そして、他者の1ページに自分が登場することもあるのだと思うと
相手の人生をよりよく彩る一部でありたいという気持ちになります。

そういう気持ちで人を見ると、世界がよりよい方向へむかう
小さな一歩になるのではないだろうかと思っています。


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