2018年11月

幸せな体験


先日、総合病院で親不知を抜歯しました。

抜歯は小学生以来?遠い昔のことなので、ほぼ未体験に近く、久しぶりにドキドキしました。
(これが、ときめきの「ドキドキ」なら大歓迎なのですが^^;)

まわりからは、「痛いよ」「腫れるよ」など、良い話は聞こえてきません。

Drの説明も、いかに抜歯が難しいかやリスクが中心です。
どんな小さなリスクでも説明は必要ですから仕方のないことですが、
恐怖心が煽られます…。

そして、当日。
抜歯手術中、私に訪れたのは、なんと幸福感でした。
抜歯中ずっと、なぜだか幸せな気持ちになりました。
開始前までは、あんなに怯えていたのに!です(笑)

「麻酔がなかったら、めちゃくちゃ痛いだろうな」
「Drが、歯の状態や今何をしているのか、丁寧に教えてくれながら
抜歯してくれると、こんなにも安心するんだ」

医療者が何年も勉強して技術を懸命に磨いてくれているから。
麻酔などの薬剤やCTやレントゲン、医療機器を作ってくれている人たちがいるから。
受付から会計まで、さまざまなスタッフが私のために仕事してくれているから。

他にも目に見えないたくさんの人の力が結集して
今、私は、何の痛みも苦痛もなく、椅子に座っているだけでいい。

これは当たり前のことではない。多くの人のいろんな仕事のおかげ。
こんな有難いことはない。本当に感謝しかない。

有難い気持ちでいっぱいになりながらの抜歯となりました。

それは、痛みや怖さではなく、幸福感に包まれる体験でした。

100年前、200年前、それよりずっと前の時代を生きた人たちは
今とは比べものにならないくらい、身体的な「苦痛」が多かったのだろうと想像します。

苦痛が少ないことは、幸せなことなのだと、しみじみ実感しました。

とらえ方次第で、私たちは、いつでも幸せでいられるのですね!


あんじょうやりましょう


読書の秋です。
今、髙田郁の小説『あきない世傳 金と銀(五) 転流篇 (時代小説文庫)』を読んでいます。

そのなかで、昔の大阪人(商人)の心が伝わってくる素敵な言葉と出会いました。
「はじめて同士、細かいことまで、よぅよぅ話しおうて味様(うまく)やりまひょなぁ」

味様は、「あんじょう」と読みます。
今でも使う「あんじょう」が「味様」だったとは思いもしませんでした。
どんな漢字なのか考えたこともなかったのですが、
しいて思い浮かぶ漢字といえば「安生」ぐらい、新鮮な驚きと発見です。

味よくやりましょう。味のよい話をしましょう。おいしく話しましょう。
会話は味様・・・そういう会話を想像するだけで豊かな気持ちになります。
そんな会話が増えると、世の中がまぁるく治まるような気がします(笑)

私も味様な会話で満ち溢れたコーチングをしていきたいです!

↓ 大阪城のお堀周辺、少し色づき始めています


未来をひらくアンガーマネジメント


昨日は吹田の総合病院にて
『アンガーマネジメント』について講演させていただきました。

大勢の病院スタッフの皆さんが集まってくださって会場がいっぱいで
立ち見の方々も多くいらっしゃいました。

医療現場は、喜怒哀楽さまざまな感情が生まれ行き交う場所です。

医療者にとって、感情のなかでも特に怒りの感情のコントロールは、とても重要です。

重要だけれど、なかなかうまくコントロールできないのが、怒りの感情でもあります。

実体がないこともあり、扱いにくくてやっかいなものです。

スタッフの皆さんが、いきいきと笑顔で働く姿を思い描きながら
怒りの感情についてお伝えしました。

怒りの感情は、「未来を見よう!」と教えてくれるアラームのようなものです。

ものは考えようですね。


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