2009年12月

雪のひとひら 


ある人のメールの署名の部分に書かれていた、
“Well done, Little Snowflake. Come home to me now.” 
    SNOWFLAKE Paul Gallico
この言葉にすっと引き寄せられました。
調べてみると、
ポール・ギャリコという作家の『 雪のひとひら (新潮文庫) 』だと判り、早速読んでみました。
このポール・ギャリコという作家の本を読んだのは、
初めてではないということも知りました。
小学5,6年の頃、図書館で夢中になって読んだ
ハリスおばさんパリへ行く (fukkan.com) 』をはじめ、
『ハリスおばさんニューヨークへ行く』、『ハリスおばさん国会へ行く』などの
家政婦のハリスおばさんシリーズの作者だったのです!
30年ぶりにポール・ギャリコの作品との再会です。
感慨深いものがあります。
雪のひとひら (新潮文庫) 』は、
女性の一生を、“ 雪のひとひら ” という自然にたとえた物語・・・
と紹介されています。
この物語を女性の一生と限ってしまうには、少しもったいない気がしてなりません。
女性や男性を越えた、人間という存在・・・ 
それ以上の、地球に生きるすべての生命の営みの物語のように感じます。
人も自然の一部であり、
誰もが大きな何かに見守られながら生きている、
誰もが一人ではないことを、雪のひとひらを通して体感するかのような物語です。
大きな流れに身を任せ、ただただ、ひたむきに生きる。
それだけでよい。
もっと言うと、それが生きる、ということなのかもしれません。
ポール・ギャリコの美しい自然描写や、雪のひとひらの心の描写は、
人は皆、優しく、美しい存在だということを教えてくれます。
そして、
誰もが、どんなときも、常に愛に包まれている・・・
と、やさしく心に届けてくれます。
Well done, Little Snowflake.
Come home to me now. 


内と外


個人コーチングをしていても、コーチング研修をしていても、
どちらも同じ興味深い現象に出会います。
それは、
「相手の話を聴いてみましょう」という場で、
相手の話を聞いているようで、実は、自分のことを考えたり、
自分のことに置き換えてあれこれ思ってみたりします。
反対に、
「自分の内面にあるもののことを話してみましょう」という場で、
自分以外の他の人のことをあーだこーだと話し始めます。
内と外がごっちゃになります。
どうしてだか、人には逆のことをする習性があるようです。
習性はあくまでも習性。
訓練次第で、変えることも可能です。
3月のセミナーは、
自分の内と外、自分の習性を目の当たりにするかも!?
面白いセミナーになりそうです。


人に興味がある


先日も、さいだねブログでNHK『あの人に会いたい』の人物について
書きました。→ さいだねブログ
さまざまな分野で活躍した人物のアーカイブス、10分間の短い番組です。
『あの人に会いたい』を観ると、なにかしら書きたくなることが多いのです。
どうしてなのか? 
少し考えるだけで、そういうことか!と納得しました。
どういうことかというと、私は人に興味がある、ということ。
起きた事象よりも、その事象での人の心理(気持ち)にひかれます。
凶悪犯罪事件では、
被害者やその家族の気持ちや、加害者の内面に何か起こったのかが気になります。
古くからの友人にも言われたことがあります。
「仮に人が鉛筆だったら、
 表面の模様を見るんじゃなくて、芯がHかHBかBなのか見てるよね」
私は、その人の外見ではなく、中身を一生懸命見ようとしているのだそうです。
『あの人に会いたい』は、その人の内面に触れられるから、
好んで観るのだと思います。
内面つながりでは、このインタビュー集も響きました。
→ さいだねブログ
他者の内面に触れることは、自分の知らない自分に出会うことにも
つながっていくのではないかと思います。
私は、人に興味があるだけでなく、自分にも興味があるということですね。
自分の中身も一生懸命見ようとしているのか~。


この時期はコレです


今年も残りわずかです。
昨年同様この時期は、この本を読みながら、少しずつ大掃除を始めました。
(昨年の日記)⇒ 日々これ好日
今年のメインには、パソコンの大掃除を据えようと思っています。
メールは、溜めないようにこまめに削除しています。
しかし、それでも溜まるものは溜まります。
1~2年見ることもなかったメールは、ササッと削除。
ここ数年、まったく開いたこともないフォルダもあります。
この場合は、フォルダごと、ササッと削除。
基準を決めて行うわけですから、迷いはありません。
ただ、少しだけ勇気がいる、というのが実感です。
デスクトップのアイコンの基準は、“画面左端に縦1列に収める”です。
アイコンは一度整理すると、滅多なことでは増えません。
よく使う時だけデスクトップに置いておきます。
使わなくなれば、それぞれの分類場所に収めます。
あとは、ドキュメントの中身をチェック、整理をして、
すっきり感を味わいたいと思っています。
『坂の上の雲』の秋山好古の、
「身辺は単純明快でいい」
という言葉のように身の回りはシンプルにしたいものです。
お茶碗一つだけ、というわけにいかないところが
大きな違いではありますが・・・。


コーチング 『聴き方セミナー』 開催します


少し先のご案内です。
来年3月27日(土)に、大阪市内にて1day公開セミナーを開催します。
コーチングを知らない方、
コーチングとはどんなものか触れてみたい方を対象に開催します。
内容は、コーチング・スキルの『傾聴』です。
興味のある方は、
2010年3月27日(土)のスケジュールをぜひ空けておいてください。
詳細が決まり次第、ホームページ上でお知らせします。


司馬遼太郎記念館で坂の上の雲


先週、NHKのスペシャルドラマ『坂の上の雲』が始まりました。
http://www.nhk.or.jp/matsuyama/sakanoue/
次回も早く観たいと思わせる躍動感あふれるドラマです(次回は明日)。
3年に渡っての放送とは、制作側も観る側も気合が入ります。
この機会に、
司馬遼太郎記念館にも多くの人が足を運んでくれると嬉しいです。
http://www.shibazaidan.or.jp/
そうです!
司馬遼太郎記念館は地元なのです。
駅からだと回り道になるかもしれませんが、
神社周辺の小道は私のお気に入りです。
小阪城!?もありますよ。
記念館は、のんびりできる空間で私は好きです。
対話ノートを読みながら、大書架を眺めながら、
坂の上の雲や司馬遼太郎に思いを馳せるには最適な空間です。


会社が嫌いになったら読む本


『 会社が嫌いになったら読む本(日経プレミアシリーズ) 』
200名以上の転身者へのインタビューをもとに、
働き方や働く意味を見つめなおすヒントになる本です。
著者の楠木新さんとは、5,6年前、ある市民団体の事務所でお会いし、
その後、転身者の一人として、私もインタビューを受けました。
朝日新聞beでの楠木さんの連載でも採り上げていただくなど、
たいへんお世話になっています。⇒ 朝日新聞be 2007年11月3日
この本の中では、インタビュー時の私の発言も紹介されていました。
私の発言が出てきた時は、正直驚きました。
驚いたのも束の間、嬉しい気持ちでいっぱいに♪
タイトルは、ネガティブな印象も多少受けますが、
多くの転身者の体験談を軸にし、楠木さんの分析・分類を通して、
自分自身の人生をじっくりと落ち着いて振り返ることで、
この先の人生を前向きに歩んでいくためのエッセンスに溢れています。
そして、楠木さんの心のやさしさと温かさが伝わってきます。
サラリーマン以外の人にも、ぜひ読んでいただきたい一冊です。


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