雪のひとひら 


ある人のメールの署名の部分に書かれていた、
“Well done, Little Snowflake. Come home to me now.” 
    SNOWFLAKE Paul Gallico
この言葉にすっと引き寄せられました。
調べてみると、
ポール・ギャリコという作家の『 雪のひとひら (新潮文庫) 』だと判り、早速読んでみました。
このポール・ギャリコという作家の本を読んだのは、
初めてではないということも知りました。
小学5,6年の頃、図書館で夢中になって読んだ
ハリスおばさんパリへ行く (fukkan.com) 』をはじめ、
『ハリスおばさんニューヨークへ行く』、『ハリスおばさん国会へ行く』などの
家政婦のハリスおばさんシリーズの作者だったのです!
30年ぶりにポール・ギャリコの作品との再会です。
感慨深いものがあります。
雪のひとひら (新潮文庫) 』は、
女性の一生を、“ 雪のひとひら ” という自然にたとえた物語・・・
と紹介されています。
この物語を女性の一生と限ってしまうには、少しもったいない気がしてなりません。
女性や男性を越えた、人間という存在・・・ 
それ以上の、地球に生きるすべての生命の営みの物語のように感じます。
人も自然の一部であり、
誰もが大きな何かに見守られながら生きている、
誰もが一人ではないことを、雪のひとひらを通して体感するかのような物語です。
大きな流れに身を任せ、ただただ、ひたむきに生きる。
それだけでよい。
もっと言うと、それが生きる、ということなのかもしれません。
ポール・ギャリコの美しい自然描写や、雪のひとひらの心の描写は、
人は皆、優しく、美しい存在だということを教えてくれます。
そして、
誰もが、どんなときも、常に愛に包まれている・・・
と、やさしく心に届けてくれます。
Well done, Little Snowflake.
Come home to me now. 

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