2024年3月

それって、頭の中にしかないよ


書店に入ると「キキ&ララの『幸福論』」という本が目に留まり、
優しい色合いに思わず手に取りました。

どのページにも、キキ&ララのイラストが満載です。
イラストだけでなく、フランスの哲学者アランの『幸福論』が
平易な言葉で書かれている本です。

ぱっと開いたページにはこう書かれていました。

「過去への後悔や、未来への心配。
それって、頭の中にしかないよ」

後悔や心配は、頭の中にしかない。実体がない。

私たちは、どうしてもこの実体のないものを作り出してしまいます。
そして、それをあたかも実体のあるもののように扱ってしまいます。

このアランの言葉を聞いて、確かにそうだと納得しますが、
おそらく今後も、過去への後悔と未来への心配は出てくると思います。

出てきてもOKです。
出てきたときは、
「あっ、これって頭の中にしかないものだ」と気づけるようになればいいのです。
実体のないものを客観視できるようになっていければいいのです。

実体のないものを自分で作り出して、それに振り回されていることに気がつけば、
過去でも未来でもなく、「今」に焦点を当てて、行動を起こす一歩につながります。

未来を考えるときは、未来への心配ではなく、
2月27日の学びコラムに書いた
「未来の笑顔をつくる」を頭の中で考えませんか?
「笑顔=よりよい未来」へ向けて、小さなことから今、行動を起こしませんか?

「過去への後悔や、未来への心配。
それって、頭の中にしかないよ」

キキ&ララが耳元でそっとささやいてくれます。


平安ガールフレンズ


もうすぐ桜が咲き始める頃です。
桜の花を思い浮かべるだけで、心がふんわり軽くなります。

NHK聞き逃し配信で
朗読の世界・酒井順子『平安ガールフレンズ』を聴いています。

平安時代を生きた上流作家・紫式部と清少納言。
このふたりの性格分析の切り口が鮮やかでとても面白いです。
千年前の人物というより、ふたりを身近にいる人のように感じられます。

当たり前と言えば当たり前ですが、
千年前にも人間関係はいろいろあったのだと…
だから親近感をもって共感できるのですね。

平安時代と現在では、物理的な世界は様変わりしてしまっていますが
人と人の関係や人の心は、平安も令和もそれほど変わっていないと感じます。

「源氏物語」や「枕草子」が、千年の時を超えて読み継がれるのは
どうしてなのか理解が深まりました。

平安ガールフレンズは、心を軽やかにしてくれます!


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