25番でお待ちください


あるファースト・フード店でのほんのささいな出来事です。
おじいさんがキョロキョロしながら、私のほうに近づいてきました。
おじいさん 「25番は、どこかなぁ?」
私 「席は、どこに座ってもいいんですよ。煙草吸われるんだったら、喫煙席は向こう側
みたいですね。」(手には灰皿を持っていました)
自分自身が注文した時の店員さんの応対を思い出しました。
「お持ちしますので、25番でお待ちください。」(私もおじさんと一緒、25番でした。)
確かこんなふうに言われました。
このおじいさんのように、“注文した商品”の番号でなく、“テーブル”の番号と受け取ってしまってもおかしくありません。
サービスする側は、常に使っている言葉でも、お客さまはそれぞれの尺度で捉えます。
お店のスタイルも多様化しています。そのお店のスタイルに慣れていないと戸惑います。
このおじいさんの動きから、慣れていないのは見て取れました。
私も、あるコーヒーチェーン店に初めて入った時、「赤いランプの下でお待ちください。」と言われて、
戸惑ったのを思い出しました。
私のイメージする「赤」より暗かったので、それとわかるまで少し時間がかかりました。
(どこのコーヒーチェーンか、お分かりかと・・・)
ほんのささいなこと、それがむずかしい。
たくさんのお客さまが行き交うサービス業だからこそ、お客さまをよく見ていると、
どんな言葉掛けが適切か自然と身についてくるものだと思います。
反対に、何も考えないで応対していると、何も身につかない、ということです。
あなたの応対は、お客さまに届いているでしょうか?

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