阪神大震災


阪神大震災の時、ホテルのフロント勤務でした。
大阪も大きな揺れがありましたが、交通機関も通常どおり動いていたので、定時に出社しました。
上層階の客室のテレビか落ちたり、レストランのグラスや酒類が破損したようでしたが、
お客様に被害は及びませんでした。
被災された方々がホテルにたどり着いた第一声で多かったのは、
疲れ切った表情で涙ぐみながら、
「神戸と大阪はこんなに近いのに、大阪は何事もなかったように物事が動いている」でした。
精神的に大きなダメージを受けている被災者の方々にどうお声がけしてよいのか正直戸惑いました。
心中を察すると、どんな言葉も無意味に感じました。
「何かお困り事がございましたら、遠慮なさらずおっしゃってください。」
そう言うのが精一杯。
あとは、話したいことを話し終えるまで聞くことぐらいしかできませんでした。
被災者の方々が話してくださった体験が今でもはきっりと思い出されます。
あれから10年。
あの時、何も出来なかった私ですが、ホテルという空間での震災後の数ヶ月間の出来事を、
今一度かみしめたいと思います。

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