世界は分けてもわからない


分子生物学者の福岡伸一氏の著書を続けて2冊読みました。
世界は分けてもわからない (講談社現代新書)生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)
著書が話題になっていることもあるのか、
最近テレビや雑誌での福岡氏の露出度が高いような気がします。
福岡氏の考え方は、
コーチングの捉え方の新しい視点を私に投げかけてくれました。
世界は分けてもわからないから一部抜粋します。

“生命現象に「部分」と呼べるものはほんとうは存在しない。
ある部分(パーツ)がある機能を担っているとする考え方は、
鳥瞰的な視点からの、マップラバーによる見立てにすぎない。”

“世界は分けないことにはわからない。しかし、世界は分けてもわからないのである。”

「心臓はこんな機能を担っていますよ」
人体全体を鳥瞰する地図を目の前にして、心臓だけを取り出して
単に“見立て”ているだけです。
心臓だけが生命現象を担っているのではない。
だから、人体に「部分」は存在しない。
人体全体で生命としてはじめて活動できる、ということでしょう。
また、私たちは他の生物のいのちを頂いて生きています。
人間を他の生物の生命現象と分けることもできない、ということでしょう。
しかし、分けないことにはわからない、のです。
ミセス10月号の対談コーナーで、福岡氏は、
「でも、それを繰り返すことが世界を認識することだ、ということがわかったわけです」
とおっしゃていました。
コーチングも同じです。
「傾聴する」「承認する」「質問する」・・・など、
部分に分けて、「傾聴するはこういうスキルですよ」と取り出して説明します。
コーチングも分けないことにはわからない。
しかし、分けてもわからない。
でも、それを繰り返すことがコーチングを認識することだ、ということがわかったわけです!
私の中では、かなりスッキリしました。

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