クリスマスの思い出


バブルがはじけた後の90年代前半のクリスマス。
“高級レストランで食事、ブランド物のプレゼント、シティホテルに宿泊”というのが定番だった時代です。
その頃、私はホテルのフロントにいました。
今年のように、12月24日(金)、25日(土)という並びの週末にクリスマスが当たる年は、
特に記憶が蘇ってきます。
週末なので宿泊した翌日も休日のカップル達は、チェックアウト時間ギリギリの正午12時頃、
一斉にチェックアウトにやって来ます。
フロント前のロビーは、幸せカップルで溢れかえっていました。
チェックアウトに並ぶ男性の長蛇の列・・・。
ちょっと離れた所で女の子はみんな、花束とブランド物の紙袋を持って、
彼氏がチェックアウトを済ませるのを待っています。
私はというと、ただひたすらチェックアウトするのみ。
列の最後尾は見えません。
エレベーターホールまで人が溢れかえっています。
宿泊料も今みたいに安くなく、ほとんど正規料金でした。
バブルがはじけた後とは言え、世の中も、人も、浮かれていた時代でした。
ロマンチックなクリスマスの思い出ではなく、モーレツに忙しく働いていたクリスマスの
思い出ばかりが蘇ってきます。
悲しすぎる!
クリスマスに限らず、お正月もお盆も、世間が休みの時、忙しいのはサービス業の宿命ですね。

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