美しい果実


さだまさしのアルバム 『予感』

ジャケットの優しい美しさに惹かれて、聴いてみることにしました。
井伏鱒二の詩 『つくだ煮の小魚』に、
さだまさしが曲をつけた作品があります。
この詩と音楽がとても合っていて、
なんともいえない雰囲気に、何度も何度も聴き入ってしまいます。
他の曲も優しい気持ちになる、すてきなアルバムです。
私にとって、
井伏鱒二といえば、中学の夏休みの課題図書だった 『黒い雨』

この作品しか読んだことがなかったのですが、
『つくだ煮の小魚』に触れて、他の作品も読んでみたくなりました。

さらに、私にとって、
“さだまさし”といえば、小学校高学年の頃を思い出します。
当時の私は、ピンクレディーやジュリーのレコードを買っていました。
同い年の幼なじみは、なんと “さだまさし”でした。
小学生ながら、さだファンというあまりの渋さ。 当時の私には理解不能でした。
今思うと、彼女は、感性豊かな優しい心の持ち主だったなぁ、そう思います。
このアルバム 『予感』の中に、“思い出暮らし”という曲があります。
この曲のライナーノートに、こう書かれています。

「思い出」とは「ありもしない出まかせの嘘」などではなく、
「確かな記憶」から育つ美しい果実であるということを忘れてはいけない。


私の中の確かな記憶から育つ 幼なじみの思い出は、私の心を柔らかく解きほぐしてくれる美しい果実です。

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