コーチング研修と組み合わせた個人コーチング(2)


新人看護師を支援・指導する看護師を対象にしたコーチング研修を実施し、その後、その方々に個人コーチングを行いました。コーチング研修と個人コーチングの両方を受けた方々のお声と、そのお声にコーチの視点からも解説します。

✦コーチングを受けて気づいたこと・発見など

(Aさん)
今までの自分は、色々なことに先入観を持っていて、まわりの人にだけでなく、自分自身にもネガティブな目で見ていることが多かったことに気づきました。
コーチングを受けているうちに、自分自身のなかにポジティブに見るための答えがあって、あとはそれを意識して行動していくことが大切なのだと気づきました。

⇒継続的にコーチングを受けることで、先入観や思い込みに気づき、人や物事をありのままに見ることができていないと気づきます。
 Aさんは、ポジティブに見るための方法を自分の外に求めるのではなく、自分としっかり向き合って、自分のなかに答えを求め見出しています。

(Bさん)
自分たちの考えを押しつけていた部分もあったのではと考えるようになり、マイナスなイメージで捉えていた部分も少なくなっていったと思う。
(コーチに)言葉として伝えることで、今何が必要なのか、そのためにどうしていくのがいいかなどの考えを整理するきっかけにもなった。
「どうなりたいのか」「どんな感じに育ってほしいのか」を意識する必要性に気づいた。

⇒以前より広い視野から物事や人を捉えることができるように変化していきます。コーチからの(未来を見る)質問に対して、言葉にして話すことを繰り返していくと、未来を見て考えることが根付き始め、何を意識する必要があるか今後さらに明確になっていきます。

(Cさん)
コーチングを受けて、自分には「工夫」という言葉があっているのだと思った。自身ではその工夫に気づいていなかったが、この3回のコーチングを受け、自然と「工夫」を行っていたことにあらためて気づけた。工夫一つで今までぶつかっていた壁も乗り越えていけると考えるようになった。

⇒Cさんは自分の大切にしている価値が何かに気づきました。それが「工夫」です。自分が大切にしているものは自分一人ではなかなか気づきにくいものです。Cさんにとっては当たり前のことだからです。コーチと話すことで見つけやすくなります。価値はその人の揺るぎない原動力になります。Cさんは今までも「工夫」することで様々なことを乗り越えてきました。今後、この「工夫」という価値を意識することで、より前進していけることに気づきました。コーチはCさんが自分らしく意思決定し行動していけるよう価値にそってサポートします。

(Dさん)
 実地指導で悩んでいることがなくても、声に出して話を聞いてもらうと、困っていることやうまくいっていないことが出てきて頭の整理ができた気がしました。

⇒声に出して話すことは、思っている以上に大事です。話していくうちに、本当の自分の声(思いや考え)が出てきます。それが頭の整理につながります。
 コーチングでは、悩みや困っていること、うまくいっていないことを相談するという側面はもちろんありますが、コーチはその先に広がる未来の可能性を常に見てかかわります。悩むということは、よりよくなりたい、よりよくしたい、ということです。すなわち、明るい未来のために悩むということです。悩むことは、明るい未来への入り口です。

(Eさん)
 自分の苦手な部分や得意な部分が分かり、どう行動したらよくなっていくのか具体的に考え、意識してかかわっていくことが大切だと思いました。
 普段何気なくしている会話でも、少し意識することで普段と違う反応が見れたり、自分自身もそのときのかかわりを振り返り、次はこうしよう等、前向きに取り組むことにつながったと思います。
 また自分でどう行動するか考え決めることで、より意識してかかわれることに気づき、自分のなかで小さな目標や取り組みを考え、自分で決めて実践していくことを継続していきたいと思いました。

⇒Eさんのように「自分でどう行動するか考え決める」ことで仕事中の意識が変わります。「小さな目標や取り組み」の小さな歯車がEさんだけでなく、たくさん回り始めると、やがて組織全体の大きな歯車が動き始めます。教育体制全体を見据えて、まずは小さな歯車からスタートすることは重要です。

(Fさん)
 コーチングを受けながら自分自身とすごく向き合っていました。
 話を聞くときの自分の傾向、なぜそうなったかなど振り返ったり考えていくなかで、自分の傾向、自分のクセに気づきました。そのなかで今までだと「だからあかんのか」「ここが自分の悪いところだ」とネガティブに受けとめていましたが、今回は素直に「自分ってこーなんだ」と受けとめる、受け入れることができたなと思っています。ネガティブに受けとめることで自信がなくなり、不安になることが多いのですが、まずは受けとめて、こんな傾向があるから気をつけよう、意識しようと考えると、未来が、前が少し明るくなったなと感じました。

⇒Fさんは、自分自身に向き合うことから逃げなかったからこそ、自分のネガティブな面を、ネガティブに捉えるのをやめ、ありのままに受けとめることを自分自身で選んだのだと思います。自分の傾向を受けとめることによって、他者を受けとめる力も高まっていきます。

(Gさん)
 数年前にコーチングの研修を受けて、また教育の一貫で対象者が受けているのを見ていて、コーチングを学び、自分のものにできているように思っていました。でもまだまだ不十分、見れているようで見れていなかったし、聴けているようで十分聴けていなかったり…と以前受けた研修会の資料を見直しました。
 また、今自分の置かれている状況に気づけました。自分自身いろんな側面から考えていたけれど、まだまだ限られた側面だったと気づき、ものの考え方や見え方、自分なりのクセに気づけました。

⇒Gさんは「自分のものにできている」や「まだまだ限られた側面だった」という自身の思い込みに気づき、そのことを素直に受けとめています。Gさんのこれらの気づきは、今後のGさんの考え方や行動に変化をもたらします。変化をしっかり捉えてコーチはサポートします。話すことで視野が広がると、Gさんのようにものの考え方や見え方が変化します。

コーチング研修と組み合わせた個人コーチング(3)はこちらをご覧ください

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