人間本来のスピードとは


人を育てる立場の方とお話していると
対象の相手に「考える力をつけてほしい」と
思っておられるのをよくお聞きします。

考える力が弱くなっているのでしょうか?

私は、考える力の前に、
考える機会が少なくなったと感じています。
______

世の中のいろんなことのスピードが、年々加速しています。

速くなることで、より便利に快適に楽に暮らせるようになりました。

「時短」という言葉は、スピード化の象徴だと思います。

何事にも両面あるように
スピードが速くなることにも、メリットとデメリットの両面があります。

スピード化のデメリットとして失いつつあるのが
「考える」ということです。

生活面では、それほど考えなくてもスムーズに進むことが増えました。

よく考えなくてもよい。
深く考えなくてもよい。

様々なちょっとしたことがより便利になって
考える機会が大幅に減りました。

そんなに考えなくても、日常生活が送れてしまいます。
______

「考える力をつけてほしい」「自分で考えてほしい」と思っても
相手も私たちも、よく考える機会が少なくなっているので
すぐによく考えることができない、とも考えられます。

すぐに、その場で、よく考えてほしいと思ってしまうとすれば、
この考え方自体が、スピードが速くなっている象徴です。

また、私たちは、「よく考えることができない速さ」のなかで
仕事をしているのかもしれません。

人間が生み出した世の中のスピードは
人間本来のスピードとは違う気がしてなりません。

人間という「動物」
「動く物」本来のスピードについてよく考えることが必要だと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

Top