虹を見た


昨日は一日中、雨降り。
雨のせいか、いつもより暗くなるのが早かったので、
いつもより早くカーテンを引きました。
夕方6時40分頃、
カーテンの隙間から、オレンジ色の光が漏れていました。
カーテンの隙間からは、はじめて見るオレンジ色です。
明るくて濃い、キレイなオレンジ色。
カーテンを開けると、雨は上がり、空がオレンジ色に染まっていました。
大きな大きな虹が、堂々とした姿で、私の目の前に広がっています。
虹の手前を、いつもよりクッキリと輪郭を現した飛行機が横切っていきます。
まるでおもちゃの飛行機のように。
その飛行機の手前を、雲が勢いよく東のほうへと流れていきます。
取り残された雨雲が、いっしょうけんめい流れているかのようでした。
こんな低い位置で、雲を見るのは久しぶりです。
私から一番近くに、猛スピードで流れていく雲。
その向こうに、人がつくり、人を乗せて飛んでいる、おもちゃのように見える飛行機。
またその向こうには、大きくて堂々としていて、美しい虹。
大きな虹の向こうには、低い位置にある雲とは別の雲が、大空に広がっています。
雲も飛行機も虹も大空も、同じ場所に同じ姿で留まることなく、変化します。
やがて、虹は消えてなくなりました。
一瞬前まで私の目の前に広がっていた光景は、すでにありません。
感動とは、
変わらないものの中で生まれるのではなく、
変化の中に生まれるのだと思いました。
美しい光景に感動した私も、一瞬前の私ではない。
そういうことになります。

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