学びコラム
現代人のマネジメント力
マネジメント力には、他者のマネジメントと自己のマネジメントがあります。
管理職は部下をマネジメントする能力が必要です。
と同時に(以前に)自分自身の仕事やスケジュール、健康など管理する能力も必要です。
マネジメント力アップを目標にしている方も多くいらっしゃるでしょう。
しかし、私たちの日常の大半は、時間通り、思い通りに、マネジメントした生活ができているのではないかと思います。
働く会社を選び、通勤には定刻に来る電車に乗ります。自分で決めて、その行動をしています。
部下も頼んだ仕事は仕上げてきます。
こう考えると、自分のことも他者のこともマネジメントできていると私は思います。
一日を自分でコントロールした生活を送っていると言えるのではないでしょうか。
それでは、私たちが求めているマネジメント力とは何でしょうか?
想像してみてください。
もし、アフリカのサバンナにあなたひとり投げ出されたとしたら…。
誰も助け合える人間はいません。野生の動物がいる大自然の中です。
食べるものは自分で手に入れなければなりません。水を求めて移動し、食料を求めて狩りをします。
自分の食べたい時に、調理されたものは出てきません。狩りがうまくいかなければ、空腹は満たされないのです。
反対に、他の動物に食べられてしまうかもしれません。
夜は真っ暗な闇の中です。いつ何があるかわかりません。周囲の音や匂い、風にも敏感になります。
ぐっすり熟睡することもできないでしょう。
自然の中では、自分がコントロールできるものはほとんどありません。
自然の中では、“今を生きる”しかないのです。
生きるためには、今この瞬間がすべてです。
私たちの先祖がはるか太古から脈々と築き上げてきた現代。
私たちは生死を常に意識することなく暮らせる快適な生活を手に入れました。
現代に生きる私たちが身につけるべきマネジメント力とはどんなものでしょう?
サバンナでの生活は、過ぎたことを気にしすぎたり、今やることを明日という未来に先延ばしに
したりしていると、明日という日はやって来ません。
現代の私たちのマネジメントに、“今”という瞬間を取り入れるとすると?
私たち一人ひとりの中にある“今”という瞬間に触れることで、自分自身にも、まわりにも、
あなたが本来持っているマネジメント力が発揮されるのではないでしょうか。
まずは、“今”を感じることからはじめてみましょう。
浅き川も深く渡れ ~星野道夫
『 浅き川も深く渡れ 』
写真家・星野道夫のNHK特集番組『アラスカ 星のような物語』の冒頭部分で紹介された、
小学校の卒業アルバムの寄せ書きにある星野道夫の言葉です。
小学生、12歳の少年です。
この言葉にどんな気持ちを込めて書いたのかはわかりません。
スーッと胸に広がり、深いところに落ちていく言葉です。
12歳の少年が書き記した言葉だと思えません。
12歳の頃の私には、絶対書けなかった言葉であることは確かです。
当時覚えたての言葉でいいなあと思った「誠実」という言葉を寄せ書きに書いた記憶が・・・。
同じ12歳でもレベルが違いすぎます。
この言葉は、コーチングや人生にも通ずるものがあると思います。
人は、深く潜ると苦しい思いをするだけで、向こう岸にたどり着けないかもしれない、
と考えがちです。
深みから抜け出せなくなるのではないかと不安になります。
しかし、コーチングをしているとそうでないことがわかってきます。
人は、必ず自分の力でその深みから抜け出せる、ということを。
深く潜ってみたら、もっと自分のことがわかる、ということを。
深く渡ることで、よりはやく自分の力で渡りきることができる、ということを経験します。
浅き川を船に乗って渡った時と、浅き川を自らの意志で深く渡った時とでは、まったく違います。
向こう岸にたどり着いた時の感覚、目にするもの、得るものは人それぞれ違います。
“浅く”と“深く”では、一人の人の中でも、まったく違った経験となるでしょう。
浅いところで生きるもの悪くないかもしれません。
しかし、コーチングもあなたの人生も深いものなのです。
浅い川でも深く学ぶことができるのです。
コーチングは人生を深く渡る力をつけることができる、力強い行動力、原動力の源になります。
『 浅き川も深く渡れ 』
私の今年を表す言葉にしたいと思います。
星野道夫公式サイト http://www.michio-hoshino.com/info.html
22歳の彼ら
先日、ある忘年会で22歳の若者たちと鍋を囲んで話す機会がありました。
彼らは好奇心旺盛です。
彼らは自分自身を見つめようとしています。
コーチングについてたくさん質問されました。
好奇心いっぱいで聞いてきます。
スポンジのようにいろんなことをどんどん吸収していくので、
話すこちらも楽しくて仕方ありませんでした。
私は22歳の時、どんなことを考えていただろうか?
仕事をなんとか一人前にできるように。そうんなことは考えていました。
将来のことも、自分の内面を見つめることもなかった、というよりも避けていたように思います。
私は35歳でコーチングと出会い、自分自身を知る、ということをはじめました。
遅すぎたとは思いません。
私にとって35歳がベスト・タイミングだったのです。
22歳の彼らと同じように、私も今、スポンジのように吸収しているのを感じます。
はじめるのに遅すぎる、なんてことはないのです。
あなたのベスト・タイミングはいつでしたか?
いつやってくると思いますか?
コミュニケーションは、突破口をつくる
コミュニケーションは重要である。
今週は、コミュニケーションの大切さをいつも以上に感じました。
①一人で考え、どうするか自分で決める。そして行動する。
②コーチングでテーマに出して、どうするか自分で決める。そして行動する。
③誰かに相談して、きっかけやアドバイスをもらい、そこでどうするか自分で決める。そして行動する。
あることをするために、何から手をつければいいのかわからない状態でした。
今回、このことを、③のパターンで、人に相談してみました。
すると、風穴が開きました。ひとつ開いたところから行動を起こすと、もうひとつ穴が開きました。
形すらなかったものが、今、どんどん形になりつつあります。
人に相談することもコミュニケーションです。
方向性が定まり、明確な形になっていく一週間でした。
ポロっと相談してみると、突破口になる人を紹介してもらったり、相談することでひらめきがあったり、スピードが速まったりします。
突破口は、どこにあるかわかりません。
相談することで、突破口が見つかる時もあるし、見つからない時もあります。
見つからなくてもいいのです。
相手に依存しようとしていないのであれば。
次善の策もある
『こころの疲れに効くお薬(はなし)』というテーマで、湖南病院院長の木田孝太郎さんのお話を聞きました。
なかでも興味深かったお話は、「燃えつき症候群」についてでした。
「燃えつき症候群」になりやすい職場環境があるそうです。
・成果が期待通りにあがらない
・上司や同僚とのコミュニケーションがうまくいっていない
・責任や仕事量の多さなどで心身ともにストレスが強い、等だそうです。
こういう職場環境で働いている人は多いのではないでしょうか。
そして、コーチングで、頻繁に取り上げられるテーマでもあります。
コーチングでは、表現が少し違うだけです。
・成果を上げる
・上司や同僚とのコミュニケーションの改善
・ストレスを減らす
「燃えつき症候群」の予防・解消法の例として、
・ストレスの原因を確かめ、自分の疲れに気づく
・問題解決能力、技術を身につける
・教育の機会に積極的に参加したり、異業種の人や考え方の違う人たちと交流する 等
予防法も、コーチングを活用できると思います。
もちろん、コーチングがすべてではありませんが、ひとつの方法だと思います。
予防法の「問題解決能力をつける」ためには、「仕事の優先順位の判断力や目標設定能力を養う」ことが大切とのこと。
そして「次善の策もあるということがかわっている」ことが大切なのだそうです。
最善だけが解決策でなく、次善も解決策。
解決策はひとつではない、ということがわかっている。
「次善の策」は、木田さんがお話されていた「ゆとり」を生み出すのだと思いました。
『強さは、しなやかさのこと』という木田さんのメッセージがとても印象に残っています。
「ゆとり」が生み出すものが「強さ」であり、「しなやかさ」なのだと感じました。
コーチングでも、「しなやかさ」を大切にしたいです。
人生の振り返りは未来につながる
すこし前、NHK教育テレビで『7年ごとの成長記録・49歳になりました』というドキュメンタリー番組の
再放送を観ました。
シリーズで、ほかにも『21歳になりました』の日本、旧ソ連、アメリカ編とあったようです。
イギリスのパブリック・スクールの男女生徒数名の7歳の時からはじまり、
14歳、21歳、28歳、35歳、42歳、49歳と7年ごとに取材し、その成長を記録した番組です。
49歳の今に焦点を当て、子供時代からの映像で、それぞれの人生を振り返ります。
人は、自ら進んで自分の過去を振り返ることはしません。
7年ごとに、自らの人生を振り返る姿に、辛さを感じている人や、今までの人生をかみ締めるように
振り返る人、それぞれの人生の重みを感じました。
興味深かったのは、全員に同じ質問、7年ごとに同じ質問をしていることです。
同じ質問をしても、全員違う答えです。
7年ごとに同じ質問をしても、全員毎回違う答えです。
人は、変わってゆきます。
“変化”が“成長”なのだと思いました。
この世界に、同じ人生を歩む人なんて、ひとりもいないのです。
誰かを真似たり、誰かを羨んだり、誰かのせいにしてみたり、人生そんなものじゃないのです。
この番組のように、みなさん自身も、人生を何年かごとに振り返ってみてはいかがでしょう。
きっと気づくはずです。
自分の人生は、自分だけのものと。
人生を丁寧に振り返ることは、未来につながると。
みなさんが、日々接するお客さまも、それぞれの人生を歩んでいます。
みなさんとお客さまとの出会いは、それぞれの人生の一瞬一瞬です。
お互いにとって、大切な人生の瞬間です。
みなさん自身の、人とのかかわりも振り返ってみてはいかがでしょう。
きっと気づくはずです。
明日からはじまる未来、かかわり方が変わると。
言わないと伝わらない
先日、銀行でのこと。
手続きが終わると、担当の女性が、「お好きなものをひとつ選んでください」と4種類の粗品を、
受付窓口の机に並べてくれました。
私の頭の中では、こんな会話をしていました。
「どれもほしくないのだけれど、“いらない”と言うのも申し訳ないような気がする・・・。
かといって、どれもいらない・・・。どうしよう・・・」
その間も、担当の女性は、丁寧に粗品の説明をしてくれるのです。
「これには、銀行の名前は入っていません」
「これは、小さく銀行名が入っています」 など。
私の結論は、どれもいらないけれど、とりあえず、ひとつもらう、に決まりました。
私 「それじゃ、これにします」
担当女性 「それじゃ、これもどうぞ」
彼女は、もうひとつ粗品をつけてくれました。合計2個。
彼女は、私がほしいものがいくつかあって選ぶのを迷っている、と思ったのでしょう。
私は、どれもほしくないけれど、「いらない」というか「ひとつ選ぶ」かで迷っていたのですが。
自分の気持ちを言葉にして言わないと、相手には伝わらない。
相手は、私の表面に現れている行動“迷っている”から感じ取って、良かれと思って行動する。
言葉にしなくても相手はわかってくれるだろう。
私がこう思っているのだから、相手もこう思っているだろう。
よくありがちなパターンです。
ここに、相手と自分の間に、ギャップが生じます。
相手に伝えたいことは、言わないと伝わらない。
相手の考えを聞きたいときは、質問しないと聞き取れない。
私たちの日常に、大切なことが埋もれてしまわないように。
「完璧」と「人間性」
あるクライアントさんの一言。
「完璧にやることが、人間性を高めることだと思っていました」
このクライアントさんは、一度、「完璧にしなければならない」という考え方を手放し、
そこで得た新しい視点を軸に動き出しました。
実に、動きやすそうです。軽やかな気持ちが伝わってきます。
仕事でも何でも、正確に行うことは大切です。完璧を目指すことも重要です。
しかし、「完璧にする」ことにこだわらない人に、私は豊かな人間性を感じます。
目に見えないけれど、紙に例えると「適度な余白がある」人に惹かれます。
多すぎず少なすぎず、人間としての余白。
心地よい存在感です。
職業や肩書きで判断するのでなく、その人自身の中に持っているものを見ようとします。
自分自身が「完璧である」ことにこだわると、相手にも「完璧である」ことを求めがちです。
関わる前から、サングラスをかけて相手を見てしまいます。
裸眼で見ると、相手の人間性をとらえることができるでしょう。
裸眼で見ると、あなた自身の人間性も高まっていくでしょう。
読書しましょう!
すっかり過ごしやすい季節になりましたね。
そろそろ読書の秋です。(食欲の秋でもありますが)
学生の頃は、たくさん本を読みました。
社会人になって、読書量が激減しました。
仕事でそれどころじゃなかった、 というのは言い訳ですか。。。
「ホテルマンはあまり本を読まないけど、どうして?」
少しばかりショックな質問です。
もちろん、異論・反論あると思います。世のホテルマン全員がそうではないですし、
どんな業界にも、本を読まない人はいると思います。
この質問、ホテル時代の私に当てはめてみると、的を得てるかも、
確かにそうだなと深くうなずきました。
私自身がそうだったからです。
本を読まなかった期間分を取り戻すがごとく、今は、読書量が増えました。
これがまた楽しいのです。
本を読むことで、自分なりに物事を考えるようになりました。
美しい日本語に触れる。
さまざまな考え方に触れる。
豊かな表現力に触れる。
そして、語彙を増やすことが大切です。
その人の発する言葉が、その人を表すからです。
ホテルマンにとって、表現力はなくてはならない資源です。
友達に借りるといいかも。自分では手に取らない本を読めます。
好奇心が無限に広がります。
クライアントさんから教えられること
コーチングをしていると、クライアントさんから教えられることがたくさんあります。
それは「知識」や「情報」、という意味ではなく(もちろん、知識や情報もありますが)、
クライアントさんから、今、思ったことや感じたことを伝えてもらう中にある、教えられることです。
たとえば、
「自分の発するエネルギーで感情が変わっていく」
このことを伝えてもらうことで、
「そうか、感情や感覚、それ自体、エネルギーを持っている。
だからこそ、クライアントさんに今何が起こっているか、感情や感覚(エネルギー)の流れを
みてくことが大切なのか」
そして、このこと(どんなことに気づいたか)をクライアントさんに伝えます。
もちろん、うれしい気持ちを伝える言葉を添えて・・・
「ありがとうございます」
パートナーシップがさらに深まる瞬間でもあります。



