学びコラム
「サービス業に活かすコーチング」セミナーを開催して
7月3日(月)大阪市中央公会堂にて「サービス業に活かすコーチング」セミナーを開催しました。
ご参加いただいた皆さん、さすがサービスのプロ!
協力的で和やかな雰囲気の中、進行することができました。
2時間という限られた時間で、どれだけのことが伝えられるか?多くを伝えることよりも、
ひとつのことを確実に伝えよう、そう考え、内容をアレンジしました。
今回ほど、私自身のホテル勤務での体験談を盛り込んだことは今までありませんでした。
失敗談もかなりお話ししました。
恥をかき捨てたのがよかったのか、みなさんにはイメージしていただきやすかったようです。
何かを学ぶことは、難しいことでも苦しいことでもありません。
ほんの少し視点を変えるだけです。そこに学ぶオモシロさがあります。
私自身、参加者の方々からの疑問や質問から学びがあります。
そのことについて、より深く考え、分析し、磨きをかけていきます。
これからも、ひとりでも多くのホテルやサービス業で働く皆さんに、
仕事はもちろん人生にも役立つコーチングを広めていきたいと思っています。
「感情」と「考え方」を切り離す
認知療法について、ドクターのお話を伺う機会がありました。
特に、興味を持ったのは、「感情」と「考え方」を切り離す、というアプローチです。
例えば、電車に乗っていて、急に気分が悪くなってしゃがみこんでしまい、意識が遠のいた経験があったとします。
そのことを思い出すと、今も不安になります。
電車に乗ると、また同じことが起こるかもしれないと不安になります。
しかし、電車での経験と、今感じている不安は、別のことなのです。
「不安」であると苦しむのは、電車での経験それ自体(現実そのもの)でなく、
その経験をどのように受け止めているか、その人自身の判断なのだそうです。
「感情」を決めるのは、それをどのように受け止めるか「考え方」で決まるということです。
コーチングでも、「事実」と「解釈」の違いについて話してもらうことがあります。
今回、「感情」と「考え方」を切り離す、というアプローチを知り、
「事実」と「解釈」をさらに立体的に捉えなおすことができました。
経営者の理念
京セラ名誉会長の稲盛和夫氏のインタビュー番組を見ました。
稲盛氏の著書『生き方~人間として一番大切なこと』に感銘を受けた一人です。
この番組で、インタビュアーのアナウンサーが、稲盛氏に聞きました。
「経営者は、ほんの少しでも、理念を曲げてはいけないのでしょうか?」
稲盛氏は、こう答えました。
「経営者は、一度たりとも、理念を曲げてはいけない。」
このアナウンサーは、稲盛氏の著書を読んだことがないのか、
それとも台本通りなのか。
理念に対して“ちょっとぐらい、オマケしてよぉ~”は通じません。
「理念」を辞書で引いてみると、
「ものの原形として考えられる、不変の完全な存在。」
一度ぐらい曲げてもいいだろうというようなものではないのです。
簡単に曲げる経営者もいるでしょう。
曲がりなりにも経営できている??
稲盛氏の言葉に、私のコーチの言葉がオーバーラップしました。
「ビジョンは自分のものであり、破ったら自分に対する背任行為だ。」
個人のビジョンも、会社のビジョンも同じです。
簡単に曲げれるような理念(ビジョン)など存在しません。
理念は、揺るぎないものです。
そのためには、自分の基準を持つことです。基準を明確にすることです。
そうすると、「一度ぐらい曲げてもいいだろう」そんな考えは出てこないでしょう。
私も自分のビジョンに対する基準を常に確認しながら、着実に歩みたいです。
何にチャレンジしますか?
(財)生涯学習開発財団 認定プロフェッショナルコーチに合格。
この嬉しい報告を、クライアントのみなさんにお伝えしました。
みなさん、自分のことのように喜んでくださいました。感謝です。
あるクライアントさんからのお祝いの言葉に添えられたメッセージ。
「次は何にチャレンジされますか?」
どちらがコーチかわからないですね。
私のことを理解してくださっています。
未来志向の私は、こういう質問をされると心躍ります。
そうです。
「次」を越えて、「今」まさに始動しています。
常に、未来に向けて進む。
だけど、今この瞬間をしっかり生きる。
最近、「今を生きる」ことの大切さを実感しています。
今を生きている人は、輝きを放っています。
今を生きている人は、常にチャレンジしています。
あなたは何にチャレンジしますか?
診療報酬改定 何がどう変わったの?
ボランティアで活動に関わらせていただいているCOML(コムル)のセミナーのお知らせです。
2006年6月3日(土)13:30~16:30
第136回COML患者塾
「今年の診療報酬改定 何がどう変わったの?」
今年4月に診療報酬の改定が行われました。
私たちが支払っている医療費について、COMLの山口さんが、わかりやすく解説してくれます。
山口さんのお話は、具体例がふんだんに盛り込まれるので、イメージしやすく、
医療をより身近なものに感じていただけると思います。
目からウロコなことがたくさんある診療報酬。
まったく知らないのと、少しでも知っているのとでは、大違いです。
お申込・お問合せは・・・
COML患者塾 http://www.coml.gr.jp/jyuku/index.html
NPO法人ささえあい医療人権センターCOML http://www.coml.gr.jp/
プレスリリース
日本コーチ協会 大阪チャプター初の大型イベント『コーチング フェスタ 2006 in KANSAI』が
5月14日(日)、盛会のうちに閉幕しました。
運営委員の一員として参加し、たくさんの気づきと学びがあり、本当に良い経験となりました。
本業をしながら、フェスタの準備をしてきたので、特に3月から直前までは、
睡眠不足や体調不良になりながらも、何とか乗り切ることができました。
運営委員だけでなく、チャプター会員のみなさんと一緒に作り上げたイベントでした。
気持ちよく完了感を味わうことができました。
今回、私は、広報チームで主にプレスリリースを担当しました。
ホテルに勤めていた頃も、広報の経験はありましたが、当時とは、まったく違う経験でした。
何が大きく違うか。
会社名があるのとないのとでは、まったく違います。
「ホテル」と言えば、誰でもどんな所か、何をする所か、想像がつきます。
「コーチング」と言えば、誰もが知っている、まだまだ、そんな世の中ではありません。
(そういう日が1日でも早くやって来るように盛り上げていこう!コーチ達のそんな想いから、
今回のイベントが開催されたのです。)
リリース原稿の書き方にも苦心しました。
各記者クラブのシステムもそれぞれ違います。
名前の知られていないもののアプローチの仕方、見せ方など、確実に、自分の力になったと思います。
企業名の下での広報活動と、無名に近い団体での広報活動の両方を経験することで、
視野が一段と広がりました。
ひとつ増えた引出し、大いに役立たせていきたいと思います。
僕らの八百屋チョンガンネ ― 野菜や楽しさ、売ってます。
韓国で大繁盛の青果店「若さここにあり・・・まるごと大自然」。
お店を経営するイ・ヨンソク氏とそこで働くスタッフたちが汗を流していきいきと働く姿が描かれた本です。
この青果店の愛称は「チョンガンネ」。
「若者たちの家」といったニュアンスの言葉だそうです。
「チョンガンネ」の永遠のテーマは、いかに仕事を楽しめるか。
ここのスタッフは、お客さまを喜ばせ、楽しませるパフォーマンスを繰り広げ、まるで遊びながら、
お金を稼いでいるように見えます。
「一見、世のなかは、苦労しないでも渡り歩けるように思えます。
他人の仕事もまた、楽に見えるし、適当にやっている気がするものです。
でも、ここでは野菜ひと束、果物ひと箱を売るために、二十、三十の準備が必要なのです。
どんな仕事でもそうでしょう。
手をかければかけるほど、輝きは増すのですから」ヨンソク氏の言葉。
八百屋は決して楽な仕事ではありません。
いい汗を流し、楽しみは与えられるものでなく、自ら創り出すもの、というスタンス。
そこから得られる彼の充実感が、エネルギーとなって、スタッフやお客さまに伝わっていくのを感じました。
「楽しみながら働く」ということ。
今一度、自分自身に、問いかけてみたくなる一冊です。
若いって素晴らしい!
『僕らの八百屋チョンガンネ―野菜や楽しさ、売ってます。』 イ・ヨンソク+キム・ヨンハン著
その会話はどこに向かっていますか
フロント勤務の頃の体験談です。
あるスポーツ競技の各国チームの選手達が宿泊していました。
アフリカのある国のチームの女性選手が、フロントへやって来ました。
「この近くで、籠バックを売っている店はある?」
「専門店はこの辺にはないですが、お調べしましょうか?」
「あなたは、籠バック持ってる?」
「持ってます」
「籠バックは好き?」
「好きです」
そして、彼女は笑顔で去って行きました。
よくわからず、質問されるがままに答えた私。一体、何だったんだろう?
しばらくして、さきほどの彼女が現れました。
両手と小脇に、たくさんの籠バッグを抱えて・・・。
彼女の国のチームは、ワールドカップに参加するのは今回が初めてでした。
彼女の国は、おそらく裕福ではありません。
せっかく豊かな国・日本に来たのだから少しでも稼いで帰ろう。
まずは、一番身近で声を掛けられるホテルスタッフからだ!
たくましさを感じました。
日本人が海外旅行に行ったとしても、ほとんどの人が考えも及ばない発想でしょう。
ベルガールさんも私と同じパターンにはまったそうです。
お互いに苦笑いしました。
私のように、聞かれたことにただ反応して答える、まったく受身な会話。
それだけでは、お客さまが何をしたいのか聞き取ることはできません。
常に、お客さまが何をしたいのかを意識して会話する。
すると、質問に答えるだけでなく、質問をして聞き出す(引き出す)ことができます。
今思い出しても、私はお客さまから引き出すよりも、聞かれることに答えることがほとんどでした。
サービスを提供する仕事に就いている人間の会話ではありませんでした。お粗末過ぎます。
この会話はどこに向かっているのか、お客さまはどうしたいのか、“会話の先を読む力”。
そのために、“お客さまと共に会話を作り出す力”。
さまざまな国のお客さまと接する機会が多い職場では、特に高めておきたい能力のひとつです。
その瞬間瞬間、最良の判断をする
映画『THE有頂天ホテル』のワン・シーン。
レストランで仲良く男女が食事をしています。
男性が、“灰皿”を“取り皿”と勘違いし、女性に料理を取り分けている・・・。
ご当人達は、いっこうに気づく様子はありません。
そこで、役所広司演じる副支配人は、他のテーブルの灰皿をすべて回収し、
全く雰囲気の違う会議室の灰皿に替えるよう指示します。
お客さまに恥じをかかせない、嫌な思いをさせない、心に視点を置いた判断をします。
このワン・シーンは、映画用にデフォルメされているわけでないと思います。
ホテルは、有り得そうもないことが、本当に起こってしまう空間です。
ホテルマンは、常に、その場その場で、最良の判断をしなくてはなりません。
“機械”でなく、対“人間”。
“ロジカル”で動く仕事じゃなく、“心”で動く仕事。
“知識”よりも“知恵”が必要です。
“心”だから、解決策はひとつではありません。
お客さまの数だけ、ホテルマンの数だけ、あります。
いくつも答えがあるからこそ、最良の判断をしなくてはいけない。
むずかしいですね。
この映画のワン・シーンのように、今でも鮮明に脳裏に焼き付いている体験が私にもあります。
フロント・ロビーに感じの良いご婦人が立っていて、お連れの女性と談笑しています。
私は、ギョッとしました。何を見て、ギョッとしたのか・・・。
なんと、トイレットペーパーが、ご婦人の足をつたい、ロビーの絨毯にまでダラ~リ垂れています。
見る限りでは、トイレットペーパーは、スカートの中へと続き、どうも下着に巻き込んでいる様子。
どうしてこんなことが??
一瞬、私の頭の中は、パニック状態に陥りました。
まったく気づいていないご本人に、こんな悲しすぎるバッド・ニュースを、どういうふうに伝えたらいいのでしょう?
お客さまと私達スタッフの置かれている状況を冷静に把握し、その時、私にできる最良の判断をしたつもりですが、
それが正しい答えだったかどうかは今もわかりません。
あなたは、どんな最良の判断を心がけていますか?
儲かるビジネスホテル経営
連日、新聞やニュースに登場する『東横イン』、朝食のパンがおいしい『スーパーホテル』など、
ビジネスホテルが雨後のタケノコのごとく全国に増えています。
シンプルに必要最低限の設備の客室、無料の朝食、インターネットも使えます。
人件費のかかる設備は持たず、宿泊に特化し、無駄なく利益を生み出す仕組みです。
儲かるからこそ、今、ビジネスホテルが増えているのでしょう。
先日の東横イン社長の記者会見での発言。
「(身障者用客室は)年に1回か2回ぐらいしか使わない。」
思いっきり、本音でしょう。
実際のところ、そうだろうなと思います。
だからと言って、偽装工事が許されるわけがありません。
たとえ年に1,2回しか身障者用客室として使用されなくても、それ以外は、一般客室として販売することも可能だと思います。
それさえも無駄と考えるのであれば、それまでですが。
今現在はわかりませんが、私の勤務していたホテルは、当時、身障者用の客室がありませんでした。
浴室やトイレに手すりのついた客室があったので、その部屋でよろしければ・・・と説明していました。
手すりだけで身障者の方に快適に過ごしていただけるはずもなく、申し訳なく感じていました。
公共施設全体を見ても、まだまだすべての人にやさしい社会とは言えないでしょう。
ホテルも公共性の高い施設です。
どんな形態のホテルでも、人にやさしいホテルであってほしいものです。
東横インの社長は、商魂たくましい経営者だと思います。
しかし、会見からは、ホテルマンの持つマインド、ホスピタリティを感じることはできませんでした。
残念です。



